おそらく初めて聴くような気がするのだが、とても気に入ってしまった…(^^)♪
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ベートーヴェン:後期弦楽四重奏曲集
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弦楽四重奏曲第12番、第13番、第15番のいわゆる「ガリツィンセット」を完成させた後に、ベートーヴェン自らの意志で作曲したのがこの第14番。
ベートーヴェン自身、作品の出来に満足していたようで、「新しい作曲法だ、神に感謝しないと。以前に比べて、まだ創造力は衰えていないよ」と友人に語ったと伝えられている。
この曲を聴いて、シューベルトは「この後に、私たちは何を書けるんだ?」と言い、シューマンは「言葉にならない。人間の芸術と創造で成し遂げられる極限にきている」と語ったそうだ。また、ワーグナーは第1楽章について、「音をもって表現しうる最も悲痛なるもの」と評したとのこと。
7楽章からなる 40分近くかかる大曲だが、連続して演奏されるため一つの楽曲のようにも感じられる。第1楽章を長い序奏、短い第3・第6楽章を楽章連結の経過句と見ると、基本的には 4楽章構成と見ることもできるようだ。
途中、活き活きとしたロンドやスケルツォ的楽章、そして最終楽章の行進曲風のテーマもあるのだが、個人的には精神性というか、静かな弦の響きの中に自由に楽想を羽ばたかせているベートーヴェンの心のようなものを感じる。
以上、主な出典は下記。
✏️弦楽四重奏曲第14番 (ベートーヴェン)(Wikipedia)
✏️ベートーヴェン「弦楽四重奏曲第14番」の解説とオススメ名盤(Musica Classica)
YouTube で聴いたのはこの演奏(↓)。Takács Quartet(タカーチ弦楽四重奏団)による、2003年の録音。何度聴いても飽きないいい演奏だと思う。
Takács Quartet(タカーチ弦楽四重奏団)は、1975年にハンガリーのリスト音楽院のアンドラーシュ・ミハーイに師事する学生たちによって結成された。
1977年にエヴィアン、ポーツマス両国際コンクールで優勝したことで注目を浴びた。
数々の録音が賞を受賞しており、『ベートーヴェン:後期弦楽四重奏曲集』は2005年BBCミュージック・マガジンのディスク・オブ・ザ・イヤー、室内楽賞に選ばれ、グラモフォン・アワードや日本レコード・アカデミー賞も受賞している。
また、2012年には J.ハイフェッツや L.バーンスタインといった錚々たる音楽家と並び、弦楽四重奏団としては唯一グラモフォンへの殿堂入りを果たした。
現在はアメリカ合衆国のコロラド州ボルダーを拠点としている。
当初のメンバーは下記。
ガーボル・タカーチ=ナジェ :Vn1
カーロイ・シュランツ :Vn2
ガーボル・オールマイ :Va
アンドラーシュ・フェイエール :Vc
途中何度かメンバーの入れ替えがあり、現在は下記メンバー。
Edward Dusinberre :Vn1
Harumi Rhodes :Vn2
Richard O'Neill :Va
András Fejér :Vc
おまけ。Amazon ページのコメントから。
上で紹介した、ディスク・オブ・ザ・イヤー等を受賞した CD(↓)に関するコメント欄がちょっと面白くて参考になったので、一部引用させて戴く。
「タカーチの最高傑作」という評価もある一方で、ちょっと辛辣なコメントもあり、そちらの方が何も知らない私にはとても参考になった。例えば…。
「ベルク、スメタナ、ラサール、ベルリン。それらより、優れて説得力のある演奏にはなっていません。ベルク、ラサールの壁は高い」
「全集のファースト・チョイスなら、アルバンベルクの新盤、ズスケのセット、ブダペストはこれらに比べれば、録音・技術も劣りますが、ベートーヴェンのカルテット史の金字塔として推薦したいです。ここに、カペーやブッシュ、面白いところではクリングラーやレナーの録音を散りばめつつ、ケッケルトのモノラルのセットを大推薦」
いやぁ〜、オススメの弦楽四重奏団というのは沢山あるのですね…(^^;)。
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