この作品は Op.105「6つの民謡主題と変奏曲」と同様に、当時イギリスの出版社 G.トムソンから依頼を受けていた民謡編曲と関係している。ヨーロッパの民謡を主題とする変奏曲で、ピアノとフルートまたはヴァイオリンの組合せ、またはピアノソロで弾かれる。
Op.107
🎼 List of works by Ludwig van Beethoven
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🎼 List of works by Ludwig van Beethoven
すでにピアノソナタ「ハンマークラヴィーア」を完成させた時期でもあり、晩年様式の充実した変奏技法を聴くことができる。次の 10曲からなる。
- フリードリヒ・ザッツェンホーフェンのジングシュピール?《籠作り職人》から〈僕はチロルの男の子〉の主題と4つの変奏 変ホ長調
- スコットランド民謡〈素敵な人、ハイランドの若者〉の主題と4つの変奏 ヘ長調
- ウクライナ(小ロシア)民謡の主題と6つの変奏 ト長調
- アイルランド民謡〈アイルランドっ子の胸は高まる〉の主題と5つの変奏 ヘ長調
- フリードリヒ・ザッツェンホーフェンの歌〈娘っ子、ああ娘っ子〉の主題と3つの変奏 ヘ長調
- ウェールズ民謡による主題と4つの変奏 変ホ長調
- ロシア(ウクライナ)民謡〈美しいミンカよ、行かなくては〉の主題と6つの変奏 イ短調
- スコットランド民謡〈おお、メアリー、窓辺まで来ておくれ〉の主題と5つの変奏 ニ長調
- スコットランド民謡〈ああ、あなたこそ私の心の人、ウィリー〉の主題と5つの変奏 変ホ長調
- スコットランド民謡〈ハイランドの監視兵〉の主題と5つの変奏 ト短調
以上の出典は下記。
✏️「10の民謡主題と変奏曲」——晩年様式の充実した変奏技法が見られる室内楽曲(ONTOMO)
YouTube で聴いたのはこれ(↓)。演奏はフルートがジャン=ピエール・ランパル(Jean-Pierre Rampal)という、私にとっては懐かしい名前(学生時代にお気に入りだった ♪)。ピアノはロベール・ヴェイロン=ラクロワ(Robert Veyron-Lacrois)。
1曲だけ聴き覚えのある(たぶん…)曲があった。第7曲のロシア民謡「美しいミンカよ、行かなくては」である。もしかすると有名な曲? あるいはロシア民謡だから?
ベートーヴェンが伴奏をつけた歌は下記(WoO158a-16)。
ピアノソロ版の音源を探したが、YouTube にはなくオリ・ムストネンの CD(↓)が見つかったので、Spotify で聴いてみた。民謡であることを意識しているのか、ちょっと面白い弾き方をしている…(^^;)♪
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