ベートーヴェンのピアノソナタ第31番、全楽章の通し練習を頑張っているところだが、なかなか厳しいものがある。
暗譜は徐々に出来つつあるのだが、それ以外の「自分の限界」みたいなものが見えてきたかも知れない…。思うように弾けない箇所が沢山あるというのもあるが、それ以外でもいろいろと…(^^;)。
第3楽章の二つのフーガは、それなりに指も迷わずに弾ける感じにはなってきたのだが、いくつかの難所がなかなか克服できないでいる。
上の楽譜の赤い網かけを付けた部分が、たぶん最後まで残っている一番の難関。
94→95小節、95→96小節のアルト・パートの「タイ」が曲者だと思っていて、頭では理解しているつもりなのだが、指がどうしても覚えてくれない…(^^;)。
3回に 1回くらいは何とか弾けるのだけれど…。
まぁ、これに近い箇所が全楽章を通して、たぶん 10か所以上(カウントはしてないが…)残っているのではないかと思う。
ただ、今感じている「限界」というのはそれ以外のところにある。以下、思いつくまま書いてみる…。
まず、何といっても「曲の長さ」が問題。集中力が持たない…というのか「息切れ」感がある。実際に息が切れる訳ではないので、気持ちの問題だろうと思う。
まぁ、夏ごろからそれは感じていて、こんな記事(↓)を書いている。そういう問題というのは、練習を重ねてもそう簡単には克服できない…ということなのかも…?
集中力が続かないことによる問題がいろいろ発生しているように思う。
一つは「暗譜がとんでしまう」という現象。もともと暗譜が不完全なところよりも、「何でここで…?」という思いがけない箇所が思い出せないことが多い。
ある意味「指が覚えていて」、普通は何の問題もなく弾けるのだが、ちょっと間違えたりすると、思い出すきっかけがないために出てこないのだろう…と推測している。
もう一つは(これは私の技術レベルの話かも知れないが)、弾き方が「雑」になっているような気がする。
その部分を練習しているときには、強弱やタッチなどの表情とか、フレージングとか、いろいろ考えながら練習していて、自分のイメージに近い音や弾き方を一生懸命探しているのだが…。それが、かなりおろそかになってしまっている…(^^;)。
まぁ、練習量とか練習方法の問題で、要は「身に付いていない」というだけのことかも知れないのだが…。
あと、曲全体を見通す「構成力」のようなものが、私にはほとんどないかも知れない。「三部形式」くらいが限界かも…(^^;)?
バレンボイムが言うような「境地」(↓)は、頭では理解できるのだが、それを自分が弾くときに実践するなんてことはまず不可能だ。
「作曲家は…戦略的に曲を組み立てる。演奏家もまた同様に、曲の最初の音を演奏しようとするときには、内なる耳で曲の最後の音を聞くことができなければならない」
「演奏者の中で作品の構造が、演奏中に知的な思考がもはや不要になるまで、じゅうぶんに内面化されていなければならない」
それにしても、プロのピアニストや音大生などは本当に大変な能力を持っておられるのだなぁ〜とつくづく感心してしまう。それが身に染みて分かっただけでもいいか…(^^;)?
…で、年末も刻々と近づいてくるし、そろそろこのピアノソナタも「店じまい」を考える時期に来てしまったかな?…というのが最近の心境…😢?
【関連記事】
0 件のコメント:
コメントを投稿