2020年12月12日土曜日

BTHVN op.113/114/124:「アテネの廃墟」+「トルコ行進曲」の楽しみ方 ♪

「ベートーヴェンの全作品を聴く」プロジェクト《All BTHVN 🎧》、今回は Op.113 劇付随音楽「アテネの廃墟」(1811:41歳)とそれに関連する作品。

Op.113「アテネの廃墟」(1811)
Op.114「アテネの廃墟」第2版(1822)
Op.124「アテネの廃墟」序曲(Op.114の一部)

この作品のハイライトは、何と言っても第4曲の「トルコ行進曲」♪


Op.113/114/124

🎼 List of works by Ludwig van Beethoven


第4曲は「トルコ行進曲」として有名だが、これは Op.76 の変奏曲の「創作主題」が転用されたもの。タイトルが付けられたのは Op.113 のときである。



ちなみに、全体は序曲と 8つの曲から構成される。(出典:Wikipedia

  • 序曲(Ouvertüre)
  • 第1曲 合唱 「力強いゼウスの娘よ」(Tochter des mächtigen Zeus)
  • 第2曲 二重唱 「罪もなく、奴隷の身に耐え」(Ohne Verschulden Knechtschaft dulden)
  • 第3曲 回教僧の合唱 「神は衣の袖に月を抱いて」(Du hast in deines Ärmels Falten)
  • 第4曲 トルコ行進曲(Marcia alla turca)
  • 第5曲 舞台裏からの音楽(Zwischenmusik)
  • 第6曲 行進曲と合唱(Schmückt die Altare)
  • 第7曲 合唱 「感じやすい心で」(Wir tragen empfängliche Herzen im Busen)
  • 第8曲 合唱 「国王万歳」(Heil unserm König! Heil!)


Op.113/114/124 および WoO.98 の関係を整理しておく。(Wikipedia情報)

Op.113は、1811年にハンガリーのペスト市(現ブダペスト)に新設されたドイツ劇場のこけら落としのために作曲された。開場遅延のため翌年2月9日に初演された。

Op.114は、1822年にウィーンに新築されたヨーゼフシュタット劇場のこけら落としのために用意された。大半は Op.113 からの転用であったが、Op.124 の序曲(「献堂式序曲」と呼ばれる)と合唱曲(WoO.98:Op.113第6曲の改作)が新たに作られた。


今回もとくにお気に入り演奏という訳ではないが、YouTube の音源を挙げておく。




「献堂式序曲」はクラウディオ・アバド指揮ウィーンフィルの演奏。何となく好きかも ♪


ちなみに、リストはこの「アテネの廃墟」が気に入っていたのか、何種類もの編曲などをしている。下記記事が詳しい。



この記事によると、こんなに(↓)あるそうだ。

  • アテネの廃墟のモティーフによるトルコ風カプリッチョ S.388:ピアノ独奏版、1846
  • アテネの廃墟による幻想曲 S.122:ピアノ協奏曲版、1852
  • アテネの廃墟による幻想曲 S.389:ピアノ独奏版、1852
  • アテネの廃墟による幻想曲 S.649:2台のピアノ版、1852

いくつか聴いてみたが、何だかすごい(面白い?)編曲だ。




そして、トルコ行進曲の編曲といえば、アントン・ルービンシュタイン編曲のこれ(↓)。キーシンが好きみたいだ ♪



でも、お忘れなく。元祖「トルコ行進曲」はこの変奏曲(↓)の「創作主題」だったということを…(^^;) 。ギレリスの演奏でどうぞ ♪




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