2024年12月21日土曜日

2024年:記憶に残ったピアニストTop10(1/2)

この時期になると例年書いている「10大ニュース」の記事(↓)だが、今年はニュースと言えるものがあまりなかった。あくまでもこのブログ内の話ではあるが…(^^;)。



…で、ちょっと趣向を変えて「記憶に残ったピアニストTop10」というのを、このブログの年間記事から拾い出してみることにした。今日は Top 1〜5。




1. マウリツィオ・ポリーニ(Maurizio Pollini、伊、1942 - 2024)

今年 3月に 82歳で亡くなったポリーニは、彼の現役時代に(リアルタイムで&生で)もっと聴いておきたかったピアニストである。

若い頃に聴いていたときは、「完璧な技術」といった評判に対する反発のようなものがあって、敬遠…とまではいかないが、進んで聴こうというピアニストではなかった。

今では「ピアノの神様」の一人だと思っていて、残してくれた多くの名演奏を楽しませてもらっている ♪





2. マリア・ジョアン・ピリス(Maria João Pires、ポルトガル、1944 - )

この人も、私の中では「ピアノの神様」の一人。しかも、努力型の…。小さい身体と手で本当に素晴らしい大きな音楽を紡ぎ出す女神である ♪


そのピリスさん(「ピレシュ」という読み方がどうも慣れない…)が、高松宮殿下記念世界文化賞(音楽部門)を受賞されたという嬉しいニュースが 9月にあった ♪

この賞は、ブーレーズ、アルゲリッチ、バレンボイム、ポリーニ、小澤征爾、内田光子などなど、実に錚々たる音楽家たちが受賞してきたもの。本当に嬉しい ♪


ちなみに、来年 8月に来日してベートーベンのピアノ協奏曲第4番を弾いてくれるようだ ♪



3. 藤田真央(1998 - )

日本人ピアニストの中で一番期待しているのが藤田真央くん。毎年、どんな作曲家や曲に取り組むのか、どんな(進化した)演奏を聴かせてくれるのか楽しみにしている。

今年話題になったのは、ショパン、スクリャービン、矢代秋雄の前奏曲を集めたアルバム『💿72 Preludes』だと思うのだが、正直に言うとあまり好みではなかった…(^^;)。



このアルバムは Apple Music Classical の年間ランキングでも第4位になっていて、Tower Records の「クラシック輸入盤TOP40」では第1位になっていた。


…のだが、それよりも気に入ったのがヴェルビエ音楽祭で弾いた「きらきら星変奏曲」。この曲がこんな名曲だったとは知らなかった ♪




4. リュカ・ドゥバルグ(Lucas Debargue、仏、1990 - )

私の中ではチャイコン以来「ルカ君」で通しているリュカ・ドゥバルグ。彼も期待のピアニストの一人。スカルラッティミロシュ・マギンなど面白いアルバムを出しているルカ君だが、今年(フォーレ没後100年)3月にリリースされたのは『フォーレ:ピアノ独奏曲全集』

これまでに聴いたことないまったく新しいフォーレを聴かせてくれた ♪




今年のゲザ・アンダ国際ピアノコンクールでは審査員も務めたルカ君、今後ますますの活躍を期待したい。


5. かてぃん角野隼斗、1995 - )

いろんな所で活躍している角野隼斗くん。彼にはクラシックの正統的な?ピアニストとしてというより、(何か分からないけれど)クラシック・ピアノ音楽の分野で新機軸を打ち出して盛り上げるようなことをやってもらいたい ♪

現代作曲家の新作の初演(↓)などは今後も期待したいところだ。




世界的音楽事務所 Sheldon Artists の紹介記事(↓)を読むと、かてぃん君の最近の海外での活躍が分かる。





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