2024年12月18日水曜日

Schubert ピアノソナタ第19番 D 958:ポール・ルイス、アンスネス、オピッツ ♪

シューベルトのピアノソナタ全曲鑑賞、今日は第19番 ハ短調 D 958。いよいよ、シューベルト最後の年 1828年に一気に生み出された後期ソナタ 3作品の登場。

この第19番は 1828年の春頃に着手されたようだが、20番・21番も含めて完成したのは 9月末。清書譜の最後には「1828年9月26日」と書き込まれている。

これらの大規模な 3つの傑作を短期間で書き上げたことは驚異的なことである。




シューベルトは、これら3曲のソナタをフンメル(モーツァルトの弟子 Johann Nepomuk Hummel : 1778-1837)に献呈したいと出版社に依頼したが実現せず、1839年になってようやくディアベリ社から出版された。フンメルはすでに他界していたため、出版社によってシューマンへの献辞が付けられた。


今回も 10人以上のピアニストを聴いてみたが、気に入った演奏は意外に少なかった。とくに、第1楽章の冒頭の弾き方でなかなか私の感性にピッタリくる演奏がなかったのだ。

自分ではそれほどこだわりを持っているつもりではなかったので、これには自分でもちょっと驚いた。

たしかに、ピアニストによって、冒頭のアーティキュレーションやリズム感、オクターブ駆け上がるところの微妙なタイミングやニュアンス、フレーズを重ねて行くときの音楽の流れやドライヴ感…などなど、それぞれに違いはある。それは当然だ。

その中で、気に入った演奏を聴かせてくれたのは 3人しかいなかった。


3人の中で一番気に入ったのはポール・ルイス(Paul Lewis、英、1972 - )。第1楽章だけでなく、全体を通しても引き込まれる素晴らしい演奏だと思う。

ポール・ルイスは第17番第18番から 3曲連続でのお気に入り演奏となった ♪

(トラックNo. 4〜7)



それから、レイフ・オヴェ・アンスネス(Leif Ove Andsnes、ノルウェー、1970 - )の演奏もよかった ♪




上の二人で終わりかと思いながら、念のために Spotify を探してみたら、もう一人、私の好みの演奏を見つけた。それが、ゲルハルト・オピッツ(Gerhard Oppitz、独、1953 - )。

第5番 D 557 とか第6番 D 566 とか、比較的初期のソナタで気に入った演奏を聴かせてくれたオピッツだが、後期ソナタも期待できそうだ ♪

(トラックNo. 117〜120)



✏️SCHUBERT online



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