2024年8月5日月曜日

藤田真央くん「きらきら星変奏曲」の名演奏@ヴェルビエ音楽祭 ♪

昨夜は藤田真央くんのヴェルビエ音楽祭でのリサイタルを堪能した ♪ グリーグ、セヴラック、ショパン、プロコフィエフ、モーツァルト、シューマンという意欲的なプログラムで、真央くんの色んな面を楽しむことができた。

中でも素晴らしかったのがショパンとモーツァルト。とくにモーツァルトの「きらきら星変奏曲」はこれまでに聴いた中で最高の演奏ではないかと思った ♪




聴いたのは medici.tv のアーカイヴ。日本にいて、スイスで行われた音楽祭を好きな時間に楽しめるのは本当にありがたい。

8月2日のリサイタルのプログラムは下記。

  1. Edvard Grieg, Lyric Pieces, Op. 43(抒情小曲集 第3集)
  2. Marie-Joseph-Alexandre Déodat de Séverac , Cerdaña/ Les Fêtes
  3. Frédéric Chopin, Barcarolle in F-sharp Major, Op. 60
  4. Sergei Prokofiev, Piano Sonata No. 1 in F Minor, Op. 1
  5. Wolfgang Amadeus Mozart, Variations on "Ah! vous dirai-je, Maman," K. 265
  6. Robert Schumann, Kreisleriana, Op. 16
    (アンコール)
  7. Pyotr Ilyich Tchaikovsky, 18 Pieces, Op. 72-17
  8. Alexander Scriabin, Preludes, Op. 11-21

あとで、自分の書いた記事(↓)をチェックしていたら、このプログラムは 3月くらいからヨーロッパなどで演奏しているものとほぼ同じだった。



ショパンの「舟唄」は、真央くん自身の解釈・表現を出そうという意思を感じた。

私にとってショパンの曲は「耳タコ」問題があって、普通の?ショパンらしい?演奏を受け付けない身体になってしまっている…(^^;)。

…で、たまに、そうではない新しい演奏に出くわすと無上の喜びを感じてしまうのだが、この真央くんの「舟唄」はまさにそういう演奏だったと思う ♪


真央くんの「音」は元々とても美しいのだが、そこに音の「芯」がしっかり加わって、とくに弱音での音の輪郭と伸びが進化したと感じた。

フワフワしたところがなくなって、すべての音がしっかりとした表現力を持つことによって、音楽全体の構築もかっちりしてきた印象。ダイナミックレンジも広くなって、演奏のスケール感も大きくなったと思う。


「きらきら星変奏曲」はモーツァルトが得意な真央くんの真骨頂が全開というか、思うままに自由自在にピアノを操っているように見える。

こういう風に弾けたらどんなに気持ちがいいだろう…と思いながら最後まで集中して聴かせてもらった。幸せなひと時を戴いた気分 ♪

見ていて思ったのが、ずいぶん鍵盤の奥の方を弾くのだなぁ…ということ。以前からそうだっけ?…と思いつつ、一度試してみようと思った…(^^;)。


今、昨日のコンサートのアーカイヴで、真央くんの弾くサンサーンスのピアノ協奏曲第2番 ト短調 Op.22 を聴きながらこの記事を書いている。この演奏も本当に素晴らしい ♪ 聴き入ってしまうので、記事を書く手がときどき止まってしまう…(^^;)。

若手ピアニストを聴く楽しみの一つがその人の成長・進化なのだが、藤田真央くんは着実に世界のトップに向かって前進しているようで、本当に嬉しい限り…(^^)♪



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