✏️マウリツィオ・ポリーニさん死去=世界最高峰の伊ピアニスト、82歳(時事通信)
ポリーニの演奏は学生時代に(アナログ)レコードでよく聴いた覚えがある。
ただ、「凄い」とは思っていたが、血気盛ん?な若者としては「完全無欠」とか「完璧な技術」といったものに対して心のどこかで反発していて、もう少し情熱を前に出して少しくらい崩れてもいいんじゃない?…などとも思っていたかも知れない…。
そのイメージのせいか、定年後に自分でピアノを始めてからはそんなに聴いてきたピアニストではなかった。
そんなイメージを見事に覆してくれたのは、ベートーヴェンのピアノソナタ Op.10(No. 5,6,7) での再会?であった。
上の記事は 2020年にベートーヴェンの作品全曲を聴いたときのものだが、この演奏が実に素晴らしく、技巧だけでないポリーニを再認識したのだった。少し引用する(↓)。
ポリーニのクリアな音と明快なピアニズムもさることながら、心地よい情感にあふれていて、若者が弾いているかのように活き活きとしている。「2002年9月ミュンヘンでの録音」とあるので、ポリーニ 60歳のときの演奏だ。
このベートーヴェンの演奏は下記 CD のもの。今、これを聴きながら記事を書いているが、本当にいい ♪ 冒頭の写真はこのジャケット。
有名なショパンのエチュード(↓)の写真にしようか迷ったのだが、私にとってはポリーニはベートーヴェンなのだ…(^^)♪
💿ショパン:12の練習曲 作品10/作品25(ポリーニ)
実は昨日、バッハの曲でポリーニを聴いていた。ポリーニ 15歳のときの演奏なので音質はあまりよくないが、「幻想曲とフーガ イ短調 BWV 944」のライヴ録音。
そう言えば、8年前にこんな記事(↓)も書いていた…。
3人の「ピアノの神様」が仲良く並んで、実ににこやかに写真に収まっている。ポリーニ 74歳、アルゲリッチ 75歳、バレンボイム 73歳、合計すると222歳! ルツェルン音楽祭での一コマのようだ。
l-r: Pollini, Argerich, Barenboim. photo (c) Manuel Vaca |
82歳なので、まぁ、天寿をまっとうしたと言えなくもない。が、元気に活躍しているアルゲリッチを見ると、もう少しピアノを弾いていて欲しかった…とも思ってしまう…。
ご冥福をお祈りします。
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