2024年12月9日月曜日

Schubert ピアノソナタ第16番 D 845:私の中ではピリスさんで決まり ♪

シューベルトのピアノソナタ全曲鑑賞、今日は第16番 イ短調 D 845。ピアノソナタとしては初の(生前)出版作品。1825年作曲、1826年出版。ルドルフ大公に献呈された。

このあと 3年間に作曲されたピアノソナタはすべて「完成」されていて、4楽章構成の完成度の高い作品が並ぶ。これ以前の約10年間の 15作品のうち完成されたものが  5曲しかないと思うと、その充実ぶりが分かる。




この作品も好きな曲の一つだが、意外に好みの演奏を探すのに苦労した。

…というか、結果から言うとお気に入り演奏はピリスさん(マリア・ジョアン・ピレシュ)ただ一人ということになった。あと、ラドゥ・ルプーがそれなりにいい感じだった。

たぶん、ピリスさんの演奏でこの曲を知って、そのあとも聴いていたせいだと思う。

とくに第1楽章冒頭の 3段目くらいまで(上の楽譜)のイメージは、ピリスさん以外の演奏では違和感のようなものを感じることが多い。


マリア・ジョアン・ピリス(Maria João Pires、ポルトガル、1944 - )さんの演奏は、この曲については私の中でのほぼ「定番」になっている ♪…と、第13番 D 664 の記事に書いたが、ここでも同じことが言えるようだ。

(トラックNo. 23〜26)




ピリスさんの弾き方とはかなり違うのだが、ラドゥ・ルプー(Radu Lupu、ルーマニア、1945 - 2022)の演奏もちょっと気に入った ♪

メリハリがあって、この曲に対する形容としてはちょっと違うかも知れないが、溌剌としてキレのある演奏がいい感じで、こういう解釈もあるかな…と思った。ただ、メリハリがあり過ぎて?少し乱暴な印象を受ける部分もあり、そこがちょっと…(^^;)。

(トラックNo. 1〜4)




参考

✏️シューベルト :ピアノ・ソナタ 第16番 イ短調 D 845 Op.42(PTNAピアノ曲事典)

✏️SCHUBERT online



【関連記事】

0 件のコメント: