6. 中国の急成長
2017年の10大ニュースにも取り上げたが、来年2019年にはいよいよ中国の天津にジュリアード音楽院(分校)がオープンする。今年も、何かと中国が元気だったようだ。
なにせ、中国はピアノの生産台数・保有台数とも世界一。いまや KAWAI の筆頭株主も中国企業になっているし、YAMAHA も中国市場に一番力を入れているようだ。
調律師も日本では減りつつある一方で、中国では調律師育成事業などが始まっている。コンクールでのピアニストだけでなく、製造者や調律師も中国が目立つようになる…?
《ピアニストも調律師もこれからは中国人の時代?》
「4. 国際ピアノコンクールの今後」でも挙げたが、国際ピアノコンクールの世界でも、中国の存在感が大きくなっていくのかも知れない。
《国際音楽コンクールのトレンド:中国が急成長?》
7. ネット時代のピアノ音楽環境
ピアノに限らず音楽をネット(YouTube、NAXOS、Spotify 等)で聴くようになって久しいが、その環境はますますネット中心になっているような気がする。それに合わせて、ピアニストの活動もずいぶんとネットに進出してきた。
個人的なことになるが、IMSLP の特典であった NAXOS の CD聴き放題がなくなって、やむなく Spotify を試してみたのだが、これが予想以上に使いでがありとても満足している。ただし、PCユーザ限定かも知れない。
《Spotify はクラシック音楽ファン必携!かも ♪》
他にもこんなもの(↓)もあり、もはや CDプレーヤーは必要ないのかも…。
《ピアノ音楽専門レーベル Piano Classics のCDが70枚聴ける!♪》
ピアニストでは、ジュネーヴ国際ピアノコンクールに出場したティファニー・プーンが自らの Vlog(動画ブログ)で準備状況などを報告してくれたりして面白かった。まぁ、面白いだけでピアノの上達とかにはあまり役に立たないが…(^^;)。
一方で、福間洸太朗さんの『動画で楽しむ楽曲解説』はピアノ曲鑑賞にもピアノの練習にも役に立つシリーズだと思う。
《「福間洸太朗の動画で楽しむ楽曲解説」がなかなかいい ♪》
8. 年寄り頑張る
自分がシニア年代であるせいか、高齢のピアニストの活躍はどうも気になる…(^^)♪
2016年に『シーモアさんと、大人のための人生入門』という映画を観て以来、ファンになったシーモアさん(セイモア・バーンスタイン)であるが、今年は90歳のインタビュー動画と遭遇した。
《シーモアさん90歳のインタビュー「今が一番うまく弾ける♪」》
4月に来日してサントリーホールでの初リサイタルを行なったルース・スレンチェンスカさんは何と93歳!お元気そうだ。
《93歳ルース・スレンチェンスカ、サントリーホール初リサイタル ♪》
でも、上には上が…。ピアノ教師のコレット・マゼさんは、103歳でCDをリリースするという元気さ…(^^;)! アルフレッド・コルトーや ナディア・ブーランジェに師事した方らしい。
《103歳のピアニストがCDリリース!ピアノ健康寿命は何歳?》
有名人としては、イェルク・デームスが 11月28日紀尾井ホールで 90歳記念のリサイタルを開いている。私もこういう人たちにあやかりたいものだ…(^^)♪
✏️イェルク・デームス 90歳記念ピアノリサイタル
9. ピアノ楽器の進化
クリストフォリによって 49鍵のピアノフォルテが作られて以来、キーの数はどんどん増えて 88鍵に落ち着いた。その数が 108鍵になったからといって、ピアノが「進化」したとは言えないのだろうが…。
《Stuart & Sons が作った 108鍵のピアノ…(^^)!》
でも、映画『プーと大人になった僕』で使われた "MRP"(Magnetic Resonator Piano)というピアノには、正直驚いてしまった。このピアノのための曲も作られているらしい。
磁気で弦を震わせることによって共鳴板から音を出す。電磁気は使うが音は完全にアコースティックなものだ。弦楽器のように一つの音でクレッシェンドすることも出来る。説明すると長くなるので詳しくは下記の記事をどうぞ…。
《プーと大人になった僕とMRP:弦楽器のような?ピアノ♪》
《8鍵(ボタン)AIピアノで誰でも即興演奏ができる!♪》
新デザインのピアノもときどき出てくるが、今年はスタインウェイとファツィオリ。
10. ピアニストたちの動向
今年も残念なことに、故障者とかキャンセルが相次いだ。トリフォノフの来日中止は、チケットを買うつもりにしていたので本当に残念だった。
3月
《news: マレイ・ペライア、春のUSツアーをキャンセル》
✏️ユジャ・ワン、インターミュジカに移籍(ねもねも舎)
おまけ(番外編)。
10大ニュースには選ばなかったけれど、何となく気になるニュースを3つほど。
《シューマン記念館@デュッセルドルフが2020年に博物館に ♪》
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