2018年4月14日土曜日

93歳ルース・スレンチェンスカ、サントリーホール初リサイタル ♪

少し前に、私の「来日ピアニストのチェックリスト」から、ご高齢(93歳)を理由に外した(→《2018年来日ピアニストのチェック(続)》)ばかりのルース・スレンチェンスカさんだが、日経スタイルに記事が出ていた。

✏️「若者よ、楽しみなさい」93歳の小さな大ピアニスト



私のようなシニア年齢になると、こういうご高齢の方が元気に活躍されている姿はとても励みになるし、記事の中でもなかなかいいことを仰っている。


ルース・スレンチェンスカ(Ruth Slenczynska, 1925年1月15日 -)さんは、アメリカ合衆国のピアニスト。3歳からピアノを始め、6歳でデビュー。90年近いキャリアの持ち主だ。

記事の副題に「スレンチェンスカ サントリーホールで初演奏会」とあるように、何度も来日しているが、4月21日はサントリーホールでは初めてのリサイタルとなる。

記事の中でいいなぁと思ったのは、

スレンチェンスカには今も、過去に一切の関心を持たず『興味を持つのは将来のことだけ』と言い切る強さがある

今は大きい筋肉がなくなってきた代わり、小さい筋肉で違う美しさを表現するのですよ。老いは成長の始まりなのです

…あたりのところ。

93歳になって、老いは「成長」と言い、前(将来)しか見ていない、というのはなかなか真似できることではない。が、少しでも見習いたいと思う。

そういえば、ハーバードの教授も同じようなことを書いていた。

《体もピアノも「老化」ではなく「発達」「進化」!♪》


で、記事を読んでいて、ちょっと演奏を聴いてみたくなった。とりあえず YouTube で検索して出てきたもの(↓)を聴いた。

 Ruth Slenczynska

少し前(2009/06/03)の演奏なのでまだ?84歳のときの演奏だが、びっくりするほどしっかりした弾き方だ。それだけでなく、音楽としてもなかなかいい。

ブラームスの「6つの小品 Op.118」から最初の3曲を弾いている。最初から芯のあるクリアな音。2曲目の間奏曲は美しい。3曲目のバラードの出だしはさすがにちょっと厳しい感じもあるが、そのあとはしっかりした演奏だ。


おまけ。いつもお世話になっている "Slipped Disc" に次のような記事があった。

✏️10 women legends of the piano

これは、その前にこんな記事(↓)があって、「20世紀のレジェンド・ピアニスト」を10人あげるとしたら誰?みたいな中に女性ピアニストが1人(アルゲリッチ)しかおらず、じゃあ女性ピアニストで10人あげると誰?という短い記事だ。

✏️The least remembered giant of the piano

ちなみに、ノーマン・レブレヒトさんがあげた?10人は下記。名前を知らない人もいる。

Wanda Landowska
Maria Yudina
Annie Fischer
Clara Haskil
Teresa Carreno
Tatiana Nikolayeva
Alice de Larrocha
Mitsuko Uchida
Maria Joao Pires
Martha Argerich

ご高齢で活躍という視点で見ると、ルース・スレンチェンスカさんは間違いなく「レジェンド」だと思った次第…(^^) ♪


さらにちなみに最初の記事の10人は下記。

Horowitz
Rubinstein
Richter
Gilels
Gould
Schnabel
Rachmaninov
Brendel
Argerich
Ashkenazy

…でこれは、この10人をあげたあとに「Claudio Arrau を忘れちゃいませんか?」みたいな感じでアラウの全録音をまとめたCDセット(↓)の宣伝をしていた記事でした…(^^;)。

Complete Philips Recordings





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