2022年12月21日水曜日

2022年ぴあのピアノ10大ニュース(2/2)

一昨日の《2022年ぴあのピアノ10大ニュース(1/2)》に続いて、このブログ『ぴあのピアノ』の記事から選んだ 10大ニュース。今日は 6位から 10位。




6位は、ジャン・チャクムルくんの最近の活躍・成長

ジャン・チャクムルくんは、2018年に浜松国際ピアノコンクールで優勝したときにはそれほど注目してなかったのだが…(^^;)、久しぶりに聴いた『国境なきピアノ曲』という CD は、取り上げている作品といい、その力強い演奏といい素晴らしかった ♪



内容は、バルトーク(1881 - 1945)のピアノソナタを初めとして、ディミトリス・ミトロプーロス(1896 - 1960)、アフメト・アドナン・サイグン(1907 - 1991)、ジョルジェ・エネスク(1881 - 1955)という近現代作曲家の大曲ばかり ♪

ジャン・チャクムルくんは昨年 CD 『リスト : シューベルトの「白鳥の歌」』で ICMA賞(国際クラシック音楽賞)ヤング・アーティスト・オブ・ザ・イヤーを受賞している。

これからの活躍にも期待したい ♪


7位は、トーマス・アデスのピアノ協奏曲日本初演 by かてぃん

日本人の若手ピアニストがトーマス・アデスのような世界的な現代作曲家の作品を日本初演するという…そういう時代が来たのだ…と思うと感慨深いものがある…(^^)♪


角野隼斗(かてぃん)くんは、ショパンコンクール以来、その活躍の場がレベルアップしたようで、本当に喜ばしいことだ ♪

《2022年ぴあのピアノ10大ニュース(1/2)》の「第2位」でも書いたように、今年は国際コンクールでの日本人ピアニストの活躍も目立った。

次は、誰か(藤田真央くんとか)が有名作曲家の新作を「世界初演」する…なんてことにならないかな…(^^;)!?


8位は、ピアノの3女王(ピリス、アルゲリッチ、内田光子)来日

今年の秋は、来日アーティストもコロナ以前の状態に戻りつつあるような状況だった。なかでも、ピリス、アルゲリッチ、内田光子というピアノの「3女王」の来日は目立っていた。

私がもう少し臆病でなかったら(まだ、混雑した電車に乗るのは怖い…(^^;)…)、どれか一つくらいは聴きに行っていたと思うのだが…。行くとしたら、アルゲリッチかな?

ピリスさんの復活も本当に喜ばしいことだ ♪



9位は、現代ピアノ曲の演奏・録音が増えているかも知れないこと。

《鍵盤音楽史:現代》で現代作曲家のピアノ作品を聴いてきたせいかも知れないが、最近、現代作曲家のピアノ曲が演奏・録音される機会が増えているような気がする…(^^)♪

リフシッツが、バッハのトッカータ全曲とともに録音したのは、現代作曲家ピーター・シーボーンの新作ピアノ曲。バッハのトッカータと交互に演奏するためにリフシッツがシーボーンに作曲を依頼したもの。→『J.S.バッハ&シーボーン: トッカータとファンタジア』



そして、オラフソンのアルバム "From Afar" には、バッハ、シューマン、ブラームスなどとともに、クルターグやトーマス・アデスなどの現代作曲家の作品が入っている。



ちなみに、今年のクライバーン国際コンクールで現代ピアノ曲を選んだコンテスタントは半数の 15人だった。以前と比べて増えているかどうかは分からないが、若いピアニストにはもっと現代曲に取り組んでほしいというのが個人的な期待…。



そして 10位は、エルゴノミクス・キーボード(曲がった鍵盤)のグランドピアノ

ピアノの鍵盤はまっすぐに並んでいるため、低音側や高音側に行くと届きにくいことに加えて、鍵盤に対する腕の角度が不自然になってしまう。

それを少しでも解消するために開発されたのがこの「エルゴノミクス・キーボード」を持つ "Maene-Viñoly Concert Grand" というピアノ。Chris Maene(クリス・マーネ)社が、建築家の Rafael Viñoly(ラファエル・ヴィニオリ)とコラボして作ったものだ。




このピアノが普及するとは思えないが、面白い試みだ。

このピアノを使って、今年のヴェルビエ音楽祭でゲルシュタインがストラヴィンスキー、シューベルト、リストのピアノソナタを弾いている ♪



おまけ(番外編):ピアノと無関係ですが、どうしても入れておきたいニュース…。

初めてシジュウカラのヒナの巣立ちを目撃!…という嬉しいことがありました…(^^)♪ 7年ほど前にシジュウカラがウチの庭の巣箱に巣を作るようになってから初めてのことです ♪





1位〜5位はこちら(↓)。




【関連記事】
《2021年ぴあのピアノ10大ニュース(1/2)》

《2021年ぴあのピアノ10大ニュース(2/2)》


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