《鍵盤音楽史:現代》 55(+2)人目の作曲家は、ブルーノ・マントヴァーニ(Bruno Mantovani, 仏, 1974-)。現代作曲家の探索もいよいよ最後の一人となった…(^^)♪
マントヴァーニは、昨年のエリザベート王妃コンクールの課題曲「妖精の園より」の作曲家で、このとき初めて名前を知った。務川くんの演奏が素晴らしく、印象に残っている。
ブルーノ・マントヴァーニは、ペルピニャン音楽院でピアノ、パーカッション、ジャズを学んだ後、1993年パリ国立高等音楽舞踊学校に進み、作曲(ガイ・ラベルから)、電子音響音楽(ロラン・キュニオから)などを学んだ。さらにルーアン大学、ロワイヨーモン修道院、そして 1998年には IRCAM で作曲および音楽情報処理を学んだ。
フランス政府などから作品の委嘱を受けている。2010年に 36歳という異例の若さでパリ国立高等音楽舞踊学校院長に就任した。また、2020年よりアンサンブル・オルケストラル・コンタンポランの芸術・音楽監督を務めている。
ピアノ関連作品は下記。出典✏️Bruno Mantovani/ Works(公式サイト)等
ピアノソロ&2台ピアノ作品
- Jazz Connotation (1998)
- Italienne (2001)
- 4 Etudes (2003)
- Etude pour les ornements (hommage a Ravel)
- Etude pour le legato
- Etude pour la main gauche
- Etude pour les mains alternees
- Entre Parenthèses (2006)
- Suonare (2006)
- Dédale (2009)
- Le Livre de Jeb (2009)
- Icare (2009) for 2 pianos
- The worst of (2013)
- Autoportrait de Giovanni Girolamo Savoldo (2014)
- Papillons (2015)
- Tourbillon (2015) for 2 pianos
- Etude n°5 pour les octaves (2017)
協奏曲
- Concerto pour deux pianos (2012) : 2pf, orch
- D'un jardin féérique (2021) :pf, orch
- Fantaisie (2010) :pf, orch
- Si près, si loin (d'une fantaisie) (2007) : 2pf, 2 ensembles
室内楽(ピアノ三重奏/五重奏)
- 5 Berceuses pour Giulia (2019) : vn, vc, pf
- Blue girl with red wagon (2005) : string quartet, pf
- Moments musicaux (8) (2008) : vn, vc, pf
YouTube で聴いた範囲では、ソロ作品としてはエチュード系が面白い。
ピアノ:Daniele Fasani
ピアノ:Rodolphe Menguy
これ(↓)は、エチュードではないかも知れないが、2013年クララ・ハスキル国際ピアノコンクールの委嘱曲なので、それなりに難しく作ってあると思われる。ショパンのエチュード Op.10 からの引用があり面白い ♪
ピアノ:Vardan Mamikonian
あと、《2022年:今年出会ったピアニスト ♪》でとりあげたハイク・メリクヤンが "Entre Paranthèses" という曲を弾いているが、これもちょっと面白いかも…。
ピアノ:Hayk Melikyan
初期の作品は、ジャズ的な要素の入ったもの。
ピアノとオーケストラの作品としては、エリザベート王妃コンクールの課題曲「妖精の園より」がいいと思う。久しぶりに聴く務川慧悟くんの演奏 ♪
あと "Fantaisie" という作品を聴いてみた。…が、こちらはまだちょっと消化不良…(^^;)?
ピアノ:Esteban Mujica
Bruno Mantovani 指揮 Orquesta Simón Bolívar
おまけ。深見まどかさんがマントヴァーニのエチュード第1番「装飾音のために~ラヴェルへのオマージュ~」がお気に入りのようで、それに関するツィートを発見した。昔、マントヴァーニ氏本人のレッスンを受けている?
昨夜の楽譜ツイートの曲、Bruno Mantovani氏の練習曲N.1でした
— MadokaFukami 深見まどかPianist (@MadokaFukami) August 1, 2021
ミュライユを彷彿させる豊かな色彩と倍音や、マントヴァーニらしいヴィルトオーゾで躍動感が溢れた、大好きな作品
次のCDにも収録予定の本作、以前練習していた時の動画と共に、彼からお話を伺った時の鮮烈の記憶を辿ります。当時(続↓ https://t.co/xZGFViwRai pic.twitter.com/ROUB0p3TED
主な参考記事は下記。
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