2021年8月3日火曜日

サン=サーンスのピアノソロ曲って知ってますか…(^^)?

あまり盛り上がってない?ような気もするのだが、今年はサン=サーンス没後 100年のメモリアルイヤーなのだそうだ。数日前に初めて知った…(^^;)。

そういえば、サン=サーンスのピアノ曲って何があったっけ?と考えたのだが思いつかない。ピアノ協奏曲は何度か聴いたことがある。で、軽く調べてみた。




実は、今年のピアノ練習の目標に「10人の異なる作曲家の作品を弾く」というのを設定していて、その中に「弾いたことのない作曲家 5人以上の曲」というのも入れている。

これまでに、リスト、メンデルスゾーン、ラモー、クープランの 4人の作曲家を練習したので、あと 1人。その 1人をそろそろ探し始めようかと思ったところで、PTNAピアノ曲事典に「サン=サーンス(記念年)」と書いてあるのを見つけた…というわけ。


サン=サーンス(1835-1921 Saint-Saëns, Camille)と聞いて思い出す曲というと、まず《動物の謝肉祭》、次に「オルガン付き」の《交響曲》第3番くらい。ピアノ協奏曲では第5番「エジプト風」が有名かな? 第4番、第2番あたりも聴いたことはありそう…。

なのだが、ピアノソロ曲についてはいくら考えても出てこない…(^^;)。…というか、十分に考える前にピアノ曲事典を見てみたのだが、まったく知らない曲ばかり…。


田所先生の「あるピアニストの一生」には、「作品集」のところに「アレグロ・アパショナート Op.70」と「6つのエチュード Op.52」がとり上げられている。演奏会ではそれくらいしか弾かれない…とある。

また、サンサーンスのエチュード(3集全18曲)については、ショパンなどに比べて劣っているという訳ではないが、趣味的というか、気の向くままに作ったようなところがあり「汎用性に欠ける」と書いてある。

「アレグロ・アパショナート」はコンセルヴァトワール(パリ国立音楽院)の卒業試験(コンクール)のための委嘱曲ということもあり、難易度も 28段階中の 27 と高い。なお、この曲には管弦楽付きのバージョンもある。

「6つのエチュード Op.52」では、第6曲「ワルツ形式による」がよく弾かれるようだ。難易度は当然ながら 24〜27と難しいものばかり。




Op.70 と Op.52 は私の練習曲にはなりそうもないので、ピアノ曲事典を見ながら YouTube にある曲を少し聴いてみた。ついでに、Op.70 とエチュードも…。


Camille Saint-Saëns - Allegro appassionato Op. 70 (1874)

Camille Saint Saëns - 6 Études, Op. 52 (1877)

Camille Saint-Saëns - Etude Op. 111 No. 1 (audio + sheet music)

6 Fugues, Op. 161: No. 1. Allegro moderato


聴いた中で、ちょっと面白いかも…と思ったのは「6つのフーガ Op.161」くらい…。晩年、亡くなる 1年前の 1920年の作品だ。難易度は不明。

マズルカやワルツなどの舞曲、バガテルや小品集などは面白くない。エチュードと同じ?で「趣味的というか、気の向くままに作ったようなところ」を感じる。


ちなみに、選りすぐった(たぶん)ピアノ曲の小品集(楽譜)が、最近カワイ出版から出ている。「全体に易しめの作品を中心に選曲」したものだそうだ。


サン=サーンス ピアノ曲集



収録曲は下記。

  1. アレグレット Allegretto <世界初出版>
  2. 無言歌 Romance sans paroles
  3. 2つのバガテル Deux Bagatelles
  4. プレリュード Prelude
  5. メヌエット(「組曲」より第2曲) Menuet(No2 de la Suite)op.90-2
  6. 鐘(「アルバム」より第2曲) Carilon(No2 de l’Album)op.72-2
  7. メヌエットとワルツより Menuet et Valse op.56
  8. ガヴォット Gavotte op.23
  9. 6つのバガテルより第1曲 I.de6 Bagatelles op.3-1
  10. ガヴォット(「J.S.バッハ作品の12のピアノ編曲集」より第10曲) Gavotte(Euvres de J.S.Bach:douze transcriptions pour le piano No10)
  11. ヴァイオリンとピアノのためのエレジー Elegie pour Violon et Piano op.160


最初に「盛り上がってない?」と書いてしまったが、いろいろ見ているうちにこんな記事(↓)を見つけた。ワーナーが持っている音源を集めた CD 集が 10月に出るようだ。


ピアノソロ曲で収録されているのは下記。ピアノは、1.〜5. がフランソワ=ルネ・デュシャーブル、6. がアルド・チッコリーニ。

  1. 6つの練習曲第1集 Op.52
  2. 6つの練習曲第2集 Op.111
  3. マズルカ第3番 ロ短調 Op.66
  4. 可愛いワルツ 変ホ長調 Op.104
  5. 愉快なワルツ Op.139
  6. 左手のための6つの練習曲 Op.135


おまけ。エチュードの中に面白い曲を見つけた。Op.52-2「指の独立のために」という曲。楽譜はこんな感じ(↓)。同じ和音が続くのにちゃんとメロディーが聴こえる ♪




ドホナーニの「指の練習」にもあったが、同じ和音を弾きながら、その中の一つの音だけを際立たせて(ヴォイシングの技で…)弾く練習曲だ。もちろん、ドホナーニより音楽的な作品にはなっている。





【関連記事】
《My Piano Life 2021 折り返し地点での進み具合は?》

《2021年のための選曲メモ:10人の作曲家の曲を弾きたい ♪》


  にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ 

0 件のコメント: