あまり盛り上がってない?ような気もするのだが、今年はサン=サーンス没後 100年のメモリアルイヤーなのだそうだ。数日前に初めて知った…(^^;)。
そういえば、サン=サーンスのピアノ曲って何があったっけ?と考えたのだが思いつかない。ピアノ協奏曲は何度か聴いたことがある。で、軽く調べてみた。
実は、今年のピアノ練習の目標に「10人の異なる作曲家の作品を弾く」というのを設定していて、その中に「弾いたことのない作曲家 5人以上の曲」というのも入れている。
これまでに、リスト、メンデルスゾーン、ラモー、クープランの 4人の作曲家を練習したので、あと 1人。その 1人をそろそろ探し始めようかと思ったところで、PTNAピアノ曲事典に「サン=サーンス(記念年)」と書いてあるのを見つけた…というわけ。
サン=サーンス(1835-1921 Saint-Saëns, Camille)と聞いて思い出す曲というと、まず《動物の謝肉祭》、次に「オルガン付き」の《交響曲》第3番くらい。ピアノ協奏曲では第5番「エジプト風」が有名かな? 第4番、第2番あたりも聴いたことはありそう…。
なのだが、ピアノソロ曲についてはいくら考えても出てこない…(^^;)。…というか、十分に考える前にピアノ曲事典を見てみたのだが、まったく知らない曲ばかり…。
田所先生の「あるピアニストの一生」には、「作品集」のところに「アレグロ・アパショナート Op.70」と「6つのエチュード Op.52」がとり上げられている。演奏会ではそれくらいしか弾かれない…とある。
また、サンサーンスのエチュード(3集全18曲)については、ショパンなどに比べて劣っているという訳ではないが、趣味的というか、気の向くままに作ったようなところがあり「汎用性に欠ける」と書いてある。
「アレグロ・アパショナート」はコンセルヴァトワール(パリ国立音楽院)の卒業試験(コンクール)のための委嘱曲ということもあり、難易度も 28段階中の 27 と高い。なお、この曲には管弦楽付きのバージョンもある。
「6つのエチュード Op.52」では、第6曲「ワルツ形式による」がよく弾かれるようだ。難易度は当然ながら 24〜27と難しいものばかり。
✏️サン・サーンス アレグロ・アパショナート Op.70
✏️サンサーンス ピアノのための6つのエチュード Op.52
Op.70 と Op.52 は私の練習曲にはなりそうもないので、ピアノ曲事典を見ながら YouTube にある曲を少し聴いてみた。ついでに、Op.70 とエチュードも…。
♪ Camille Saint Saëns - 6 Études, Op. 52 (1877)
♪ Camille Saint-Saëns - Etude Op. 111 No. 1 (audio + sheet music)
♪ 6 Fugues, Op. 161: No. 1. Allegro moderato
聴いた中で、ちょっと面白いかも…と思ったのは「6つのフーガ Op.161」くらい…。晩年、亡くなる 1年前の 1920年の作品だ。難易度は不明。
マズルカやワルツなどの舞曲、バガテルや小品集などは面白くない。エチュードと同じ?で「趣味的というか、気の向くままに作ったようなところ」を感じる。
ちなみに、選りすぐった(たぶん)ピアノ曲の小品集(楽譜)が、最近カワイ出版から出ている。「全体に易しめの作品を中心に選曲」したものだそうだ。
収録曲は下記。
- アレグレット Allegretto <世界初出版>
- 無言歌 Romance sans paroles
- 2つのバガテル Deux Bagatelles
- プレリュード Prelude
- メヌエット(「組曲」より第2曲) Menuet(No2 de la Suite)op.90-2
- 鐘(「アルバム」より第2曲) Carilon(No2 de l’Album)op.72-2
- メヌエットとワルツより Menuet et Valse op.56
- ガヴォット Gavotte op.23
- 6つのバガテルより第1曲 I.de6 Bagatelles op.3-1
- ガヴォット(「J.S.バッハ作品の12のピアノ編曲集」より第10曲) Gavotte(Euvres de J.S.Bach:douze transcriptions pour le piano No10)
- ヴァイオリンとピアノのためのエレジー Elegie pour Violon et Piano op.160
最初に「盛り上がってない?」と書いてしまったが、いろいろ見ているうちにこんな記事(↓)を見つけた。ワーナーが持っている音源を集めた CD 集が 10月に出るようだ。
✏️没後100年!ワーナー音源を結集『サン=サーンス・エディション』(34枚組)(Tower Records)
ピアノソロ曲で収録されているのは下記。ピアノは、1.〜5. がフランソワ=ルネ・デュシャーブル、6. がアルド・チッコリーニ。
- 6つの練習曲第1集 Op.52
- 6つの練習曲第2集 Op.111
- マズルカ第3番 ロ短調 Op.66
- 可愛いワルツ 変ホ長調 Op.104
- 愉快なワルツ Op.139
- 左手のための6つの練習曲 Op.135
おまけ。エチュードの中に面白い曲を見つけた。Op.52-2「指の独立のために」という曲。楽譜はこんな感じ(↓)。同じ和音が続くのにちゃんとメロディーが聴こえる ♪
ドホナーニの「指の練習」にもあったが、同じ和音を弾きながら、その中の一つの音だけを際立たせて(ヴォイシングの技で…)弾く練習曲だ。もちろん、ドホナーニより音楽的な作品にはなっている。
【関連記事】
《My Piano Life 2021 折り返し地点での進み具合は?》
《2021年のための選曲メモ:10人の作曲家の曲を弾きたい ♪》
0 件のコメント:
コメントを投稿