2021年8月16日月曜日

Bach100: 3台のチェンバロのための協奏曲第2番 BWV1064 コロリオフ等によるピアノ ♪

「J.S.Bachの作品100曲を聴く」《Bach100BWV🎧》プロジェクト、今日は「3台のチェンバロのための協奏曲第2番 ハ長調」BWV1064。

これもたぶん初めて聴く曲。原曲は 3台のヴァイオリンのための協奏曲とされているが、作者がバッハであるかどうかも含めてはっきりしていない。


BWV1064 🎼バッハ(1685-1750)の作品一覧/Wikipedia


この曲も BWV1063 と同様に、バッハがコレギウム・ムジクムを率いた演奏会で、長男のヴィルヘルム・フリーデマンや次男のカール・フィリップ・エマヌエルらと一緒に演奏するために作曲したと考えられている。

BWV1063(第1番)では、第1 チェンバロ(たぶん J.S.バッハが演奏)に対して、第2・第3 チェンバロ(たぶん 2人の息子が演奏)の出番が少なく難易度も低かった。それが、この BWV1064(第2番)では 3台のチェンバロが対等に扱われており、難易度も高くなっている。

息子たちの技量が向上したからか、息子たちをアピールするためだったか、その両方か?は分からないが…(^^;)。作品としては、3台のチェンバロが織りなすタペストリーのような緻密なものとなっている ♪


オランダバッハ協会の演奏を聴いた。チェンバロを弾いているのは BWV1063 と同じ Lars Ulrik Mortensen、Siebe Henstra、Menno van Delft の 3人。



復元されたヴァイオリンのバージョン BWV1064R も聴いてみた。弾いているのは Julia Fischer、Daniel Nodel、Radoslaw Szulc の三人。

演奏はやや上品な(おとなしい)印象だが、この曲はヴァイオリンの方が合っているような気もする。とくに、第2楽章(緩徐楽章)はヴァイオリンの音色が美しい ♪



ピアノでの演奏も探してみた。この演奏(↓)が一番気に入った ♪ Evgeni Koroliov、Anna Vinnitskaya、Ljupka Hadzi Georgieva の 2018年の演奏。軽快でいい感じ ♪


2019年 4月にリリースされたこの CD(↓)の中に入っているもののようだ。

Bach: Concertos for Piano



この CD の紹介記事(↓)にあった解説が私の印象とピッタリだったので、そのまま引用させて戴くことにする。英文表記は追記した。



洗練された解釈と思慮深い語り口で人々を魅了するピアニスト、コロリオフ(Evgeni Koroliov)と、夫婦デュオでの録音も多い妻のハジ=ゲオルギエヴァ(Ljupka Hadzi Georgieva)、そしてハンブルクでコロリオフに師事したヴィニツカヤ(Anna Vinnitskaya)という、3人のピアニストによるバッハの協奏曲集。バッハのスペシャリストと目されているコロリオフですが、その彼にバッハ演奏を認められているヴィニツカヤの参加は嬉しいところです。

早すぎず遅すぎず、軽快ながらも心地良い重みを伴うテンポ感覚は、幅広い世代の共演ならではの懐の深い解釈といえるでしょう。小編成でのアプローチと的確なテンポ、明確なフレージングにより、3台のモダン・ピアノが絡んでも見通しの良い音楽が展開されていくのはさすがです。


以上、主な出典記事は下記。






【関連記事】






  にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ 

0 件のコメント: