2021年8月9日月曜日

ピアノ新譜情報:アシュケナージ復帰?、トリフォノフの Bach、オラフソンの Mozart ♪

Slipped Disc の記事をチェックしていたら「アシュケナージが復帰」という記事を見つけた。バッハの CD を出すようだが、私の知らないうちに彼は引退していたらしい…(^^;)。

✏️Label News: Ashkenazy’s Back

で、ついでに新しく出る CD をチェックしていたら、面白そうな CD がいくつも見つかった。コロナ禍の中でも、ピアニストたちはかなり頑張っているようだ ♪




ウラディーミル・アシュケナージ(Vladimir Ashkenazy、1937〜)が引退を表明したときの Slipped Disc の記事は下記。2020年の初めに 82歳で引退したことになっている。

✏️Just In: Ashkenazy Retires(2020/1/18)


2019年 5月に予定されていた日本ツアー(ウラディーミル&ヴォフカ・アシュケナージの父子デュオ)が、父ウラディーミルの右手不調のため中止になっている(↓)ので、そのころから引退を考えていたのかも知れない。



…で、今回 "Ashkenazy’s Back" となっているのは、この CD(↓)で、バッハのイギリス組曲の最新録音が入っている。

J.S.バッハ:イギリス組曲 第1番~第3番 他



一部が先行配信されている(↓)。

♪ J.S. Bach: English Suite No. 1 in A Major, BWV 806 - 1. Prélude


CD の紹介記事はコレ(↓)。

✏️ヴラディーミル・アシュケナージ、4年振りとなる新録音!J.S.バッハ:イギリス組曲第1番~第3番、他[2枚組UHQCD X MQA-CD](Tower Records)

「2017年のフランス組曲のリリース以来、4年ぶりとなる新作です」と書かれている。ただ、よく見ると、録音された時期は「2019年4月5日~7日」、つまり引退宣言前、来日ツアーをキャンセルする直前だ。

なので、この CD のリリースが「復帰」を意味するかどうかは怪しい…(^^;)。

ちなみに、「20代のアシュケナージが世界的なピアニストとして名声を確立した1965年録音のピアノ協奏曲リマスター版」がカップリングされているとのこと。


次にご紹介するのはダニール・トリフォノフの "BACH: The Art of Life" というアルバム。
Tower Records の紹介記事(↑)にはこんな解説(↓)がある。

バッハの最晩年の作品『フーガの技法』をはじめ、バッハの息子たちが書いた作品や、二人目の妻、アンナ・マグダレーナ・バッハに贈った音楽帳など、バッハの家庭に覗き込めるような選曲となっております

また、「フーガの技法」については、「トリフォノフによる第14コントラプンクトゥス完成版」というのが収録されているそうだ。

バッハ:アート・オヴ・ライフ



下記音源が先行配信されているもの。



ちなみに、トリフォノフの「フーガの技法」は昨年の Virtual Verbier Festival で聴いたのだが、気持ちのこもった素晴らしい演奏だった。ただ「ライブ配信」だったので、残念ながらアーカイブはされてない…。

《ネットでヴェルビエ音楽祭 Virtual Verbier Festival 楽しめる ♪》

…なので、早く YouTube か Spotify で聴けるようにならないかと楽しみだ ♪


最後にご紹介するのは、実はリリース時期は一番早い(9月3日)ヴィキングル・オラフソンの新アルバム。モーツァルトを中心に組み立てられたプログラムになっている。



タイトル "Mozart & Contemporaries"  の "Contemporaries" は「コンテンポラリー(現代の)」ではなく「同時代の(作曲家、曲)」という意味。

モーツァルト、および彼と同時代の作曲家、ハイドン、C.P.E.バッハ、ガルッピ、チマローザの作品を、オラフソンの得意とする独創的なプログラミングによって構成している。


ちなみに、バルダッサーレ・ガルッピ(Baldassare Galuppi、1706 - 1785)は、ヴェネツィアの作曲家で、オペラ・ブッファの作曲家として有名な人らしい。初めて聞く名前だ。


新アルバムはコレ(↓)。
そして、先行配信されている音源は下記。

♪ Víkingur Ólafsson – Mozart: Rondo in D Major, K. 485

あと、ルドルフ・ブッフビンダー 3度目の『ベートーヴェン: ピアノ協奏曲全集』というのもちょっと気になった。録音は、2019年10月〜2020年10月。






ほぼ同時に『ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ全集』(これも 3度目)もリリースされるが、これは、2014年8月のザルツブルク音楽祭でのライヴ録音。





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