2014年3月6日木曜日

お薦めの本「芸術を創る脳」:音楽・将棋・マジック・絵画

酒井邦嘉さんという人(言語脳科学者)の対談集を読んだ。タイトルに興味があったのと、その対談相手のユニークさにひかれた。音楽と絵画はいいとして、将棋やマジックが「芸術」?という軽い驚きもあった。

結構、面白かった。いきなり興味深い話があったので、読み終わる前に短い感想文を書いてしまったほどである。

《ピアノ演奏とF1レースの共通点?》

まずは、簡単なご紹介。

 酒井邦嘉 編, 曽我大介, 羽生善治, 前田知洋, 千住博
 東京大学出版会 (2013/12/27)



以下、Amazonサイトより。

内容

音楽、将棋、マジック、絵画の創造性――言語脳科学者と、各界の第一人者による知的対談

創作の源泉となる脳の秘密とは?
作品や技法を生み出す能力とは?
人びとの心を打つ、芸術の力の核心に迫る!

芸術には人びとの心を打つ、何か根源的な力が存在する――「音楽」「将棋」「マジック」「絵画」で作品や技術が生み出される過程や、そうした創造的能力に必要な脳の条件とはどういうものか。人間の言語能力を手がかりにして、美的感覚というものを背景とした「芸術の力」の核心に迫る。各分野の第一人者と、気鋭の言語脳科学者による知的対談。


目次
 
はじめに――脳はどのように芸術を生み出すか
Ⅰ なぜ音楽は楽しいのか(曽我大介)
Ⅱ なぜ将棋は深遠なのか(羽生善治)
Ⅲ なぜマジックは不思議なのか(前田知洋)
Ⅳ なぜ絵画は美しいのか(千住 博)
おわりに――人間・言語化・対話という共通性


著者・対談者

【編者】
酒井邦嘉 (さかい・くによし)
言語脳科学者、東京大学大学院総合文化研究科教授、同理学系研究科物理学専攻教授兼任。1964年生まれ。専門は言語脳科学および脳機能イメージング。第56回毎日出版文化賞、第19回塚原仲晃記念賞を受賞。著書に『言語の脳科学』(中公新書)、『脳を創る読書』(実業之日本社)など。

【対談者】
曽我大介 (そが・だいすけ)
指揮者、作曲家。1965年生まれ。ブザンソン・コンドラシン両コンクール第1位を始め欧州を代表するコンクールで上位入賞。大阪シンフォニカー響音楽監督、ルーマニア放送響首席客演指揮者、東京ニューシティ管首席指揮者を歴任。世界で客演を重ねる一方、ブラジル・ロンドリーナ音楽祭などに出演。著書に『《第九》虎の巻』(音楽之友社)など。

羽生善治 (はぶ・よしはる)
将棋棋士。1970年生まれ。1996年将棋界で初の7タイトル独占を達成。2013年現在、全7タイトル戦のうち竜王戦を除く6つでの永世称号の資格の保持。加えて名誉NHK杯選手権者の称号を含めた7つの永世称号の保持は史上初。著書に『決断力』『大局観 自分と闘って負けない心』(角川書店)など。

前田知洋 (まえだ・ともひろ)
クロースアップ・マジシャン。1965年生まれ。優れたマジシャンに贈られる厚川昌男賞、国内のマジック愛好家の投票で得られるマジシャン・オブ・ザ・イヤー、ベスト・クロースアップ・マジシャン賞などを受賞。アメリカの有名マジック専門雑誌『GENII』で特集記事を組まれ表紙を飾る。著書に『知的な距離感』(かんき出版)など。

千住 博 (せんじゅ・ひろし)
日本画家、京都造形芸術大学教授、元同大学学長。1958年生まれ。第46回ヴェネチア・ビエンナーレにて東洋人として初の名誉賞を受賞。第13回MOA美術館岡田茂吉賞絵画部門大賞受賞。ニューヨークを中心に世界各地で個展、ビエンナーレ、グループ展など多数。画集に『HIROSHI SENJU』(SKIRA イタリア)、『千住博の滝』(求龍堂)など。



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