2018年1月6日土曜日

リーズコンクールの課題曲:ピアノ曲探索はここから ♪

4月から第19回リーズ国際ピアノコンクールが始まるので、その内容が書いてある応募要項 "APPLICATION INFORMATION"(PDF)というのをざっと見た。そうしたら、課題曲の中に20/21世紀作曲家の9曲の中から1曲を選ぶというラウンドがあるのを発見した。

これは現代ピアノ曲の探索にちょうどいいと思い、ちょっと早い(これが演奏されるのは9月のセミファイナル)のだが、今年のピアノ曲探索はここから始めようと思い立って、これから少しずつ聴いてみることにした。下の表がその9曲のリスト。

Pierre Boulez 1st Sonata (10’)
Luciano Berio Sequenza (11’)
Brett Dean Hommage a Brahms (3 pieces – 8’)
György Ligeti Selection of Etudes (up to approx. 10’)
György Kurtág Selection of Játékok (up to approx. 10’)
Thomas Larcher Noodivihik (10’)
Thomas Ades Traced Overhead (11’)
George Benjamin Meditation and Relativity Rag (7’)
Helmut Lachenmann Schubert Variations (7’)




知らない作曲家も何人かいるので、とりあえずプロフィール概要。名前にリンクが付いている人はチェック済み(リンク先は結果の記事)。

Pierre Boulez(ピエール・ブーレーズ)参考
 フランス、1925〜2016
 20世紀を代表する傑出した芸術家の一人

Luciano Berio(ルチアーノ・ベリオ)
 イタリア、1925〜2003
 電子音楽の先駆者の一人

Brett Dean(ブレット・ディーン)
 オーストラリア、1961〜
 ヴィオラの名手としても有名

György Ligeti(ジェルジュ・リゲティ)
 ハンガリー、1923〜2006
 実験的な音楽、映画音楽「2001年宇宙の旅」等

György Kurtág(ジェルジュ・クルターグ)参考
 ハンガリー/ルーマニア、1926〜
 ウェーベルンの表現主義の後継者、ピアニスト

Thomas Larcher(トーマス・ラルヒャー)
 オーストリア、1963〜
 現代音楽のピアニストから作曲家へ

Thomas Ades(トーマス・アデス)
 イギリス、1971〜
 早熟の俊英作曲家・指揮者・ピアニスト

George Benjamin(ジョージ・ベンジャミン)
 イギリス、1960〜
 メシアンの愛弟子、ピアニスト、王立音楽大学教授

Helmut Lachenmann(ヘルムート・ラッヘンマン)
 ドイツ、1935〜
 シュトックハウゼンとノーノの双方に師事


ちなみに、今年のリーズ国際ピアノコンクールのラウンドと課題曲はは次のようになっている。第1ラウンドは世界3ヶ所で、第2ラウンド以降はイギリスのリーズで開催。


第1ラウンド:ソロ、23分以内
4/3 - 5 @ベルリン
4/8 @シンガポール
4/11 - 12 @ニューヨーク
 →5/1:結果発表(24人)
曲:バロック/古典から1曲、ロマン/ 20世紀前半から1曲を含む

第2ラウンド:ソロ、40分以内
9/6 - 8 →9/8:結果発表(10人)
曲:有名作曲家のボリュームのある曲または曲集をふくむ2つのプログラム(どちらを演奏するかは 5/1 に審査委員から指定される)

第3ラウンド / セミファイナル:ソロ+室内楽、計75分以内
9/9 – 11 →9/11:結果発表(5人)
曲:2つのプログラム(ソロ+室内楽)AとBを準備。Aの室内楽は指定された6曲のピアノ五重奏曲または三重奏曲から、Bの室内楽は6曲のチェロまたはヴァイオリン・ソナタから選択。ソロは30分以上でここに最初に書いた現代曲が1曲入る。それ以外は自由だがAとBでは異なるプログラム。(どちらを演奏するかは 9/8 に指定される)

第4ラウンド:ファイナル:ピアノ協奏曲1曲
9/14 - 15
曲:グループ1と2(それぞれ10曲の候補)から1曲ずつを選択。そのどちらを演奏するかは、ファイナリスト発表時点(9/11)で通知される。


なお、室内楽およびピアノ協奏曲の候補曲は文末の【付録】に載せてある。


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《リーズ国際ピアノコンクール2015 まとめ》


【付録】

室内楽 Group 1

ピアノ五重奏曲
 Dvořák :Piano Quintet in A major, Op.81
 Brahms :Piano Quintet in F minor, Op.34
 Shostakovich :Piano Quintet in G minor, Op.57
ピアノ三重奏曲
 Haydn :Trio in A major, Hob XV/18
 Beethoven :Trio in D major, Op.70/1
 Dvořák :Trio in E minor, Op.90 “Dumky”

室内楽 Group 2

チェロソナタ
 Beethoven :Cello Sonata in A major, Op.69
 Brahms :Cello Sonata in E minor, Op.38
 Rachmaninov :Cello Sonata in G minor, Op.19
ヴァイオリンソナタ
 Beethoven :Violin Sonata in C minor, Op.30/2
 Schubert :Fantasie in C, D934
 Ravel :Violin Sonata in G

協奏曲 Group 1

 Bach :D minor, BWV1052
 Beethoven :No.1 in C major, Op.15
   No.3 in C minor, Op.37
   No.4 in G major, Op.58
 Haydn :D major, Hob: XVIII:11
 Mendelssohn :No.2 in D minor, Op.40
 Mozart :D minor, K466
   E flat major, K482
   C minor, K491
   C major, K503

協奏曲 Group 2

 Bartók :No.3, Sz.119
 Brahms :No.2 in B flat major, Op.83
 Chopin :No.2 in F minor, Op.21
 Liszt :No.2 in A major, S125
 Prokofiev :No.2 in G minor, Op.16
   No.3 in C major, Op.26
 Rachmaninov :No. 1 in F sharp minor, Op.1
   No.4 in G minor, Op.40
   Rhapsody on a Theme of Paganini in A minor, Op.43
 Ravel :G major
 Schumann :A minor, Op.54


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2 件のコメント:

Y.O さんのコメント...

いつ頃コンテスタントのレパートリーが発表されるのでしょうかね。できれば選ばれなかったほうのレパートリーも見てみたいものです。

ぴあ さんのコメント...

Y.O さん、コメントありがとうございます。匿名の同じ内容の書き込みがいくつかありましたので、他は削除させて頂きました。たぶん、私が「公開」していなかったせいでこうなったのですね…(^^;)。申し訳ありませんでした。

コンテスタントのレパートリーは、私の予想では2次ラウンドのコンペチタが決まったあたりには発表されると思うのですが…。1次ラウンドも立派な紙のパンフレットが出来ているようですが、残念ながらオンラインでは見ることが出来ないですね。