《リーズコンクールの課題曲:ピアノ曲探索はここから ♪》
ピエール・ブーレーズ(Pierre Boulez、1925年3月26日〜2016年1月5日)といえば、20〜21世紀を代表するフランスの大作曲家(&指揮者)なので、プロフィールは Wikipedia などに譲るとして…。
2016年初めに亡くなったときに、一応いろいろ調べて記事(↓)は書いているが、それほど親しんできた作曲家でもない。
《ピエール・ブーレーズ(90歳)の訃報に接して》
かなり前(2014年)、現代ピアノ曲を「探索」して、お気に入り曲を収集していたときに(→《【現代ピアノ曲】外国人作曲家》)、2曲ほどブーレーズの曲(↓)も入れている。
12のノタシオン / 12 Notasions pour piano
ピアノ・ソナタ 第1番 / Sonate pour piano No.1
このときにチェックした YouTube の動画はほとんど削除されている、残念…(^^;)。まぁ、他の動画がアップされているのでそちらを聴けばいいのだが…。
…ということで、他の曲も含めて、改めてブーレーズのピアノ曲を聴いてみた。1曲ずつ感想を書けるほど分かってないので、初めに全体的なことを書いておくと…。
前回聴いたルチアーノ・ベリオと比較すると、同じ「現代音楽」でも、ブーレーズの方が何となく分かるような気がする。
音楽に対して「分かる」という言葉はあまり使いたくないのだが、ベリオのやや電子音楽的(機械的?)な印象(↓)に比べると、ブーレーズの音楽は何かを「語っている」感じがする。音楽で聴き手に何かを伝えようとしているような気がするのだ。
(ベリオの曲は)
「『現代音楽』風に進んでいくが、結局何度聴いても『とりとめのない感じ』は変わらない。ときどきは面白い音も聴こえるが、個人的には『…で、何なの?』という感想」
ブーレーズの音楽の方が、人間の感覚・感情に近いと言ってもいいのかも知れない。とはいえ、「いいなぁ ♪」と素直に思えるほどの距離感にはない…。
まず聴いたのが 3つのピアノソナタ。1番がピエール=ローラン・エマール、2番がマウリツィオ・ポリーニ、3番が パーヴァリ・ユンパネン(Paavali Jumppanen)という、1974年生まれ、フィンランドのピアニスト。
♪ Pierre Boulez 1°ère Sonate,Pour Piano
♪ Pierre Boulez Deuxième Sonate Pour Piano
♪ Pierre Boulez Sonate Pour Piano N° 3 (1957)
どれも、それなりに面白いと思うのだが、何というか「曲に入り込めない」ような感じがある。それが、私と曲との「距離感」につながるのかも知れない。
一つ気づいたのは、連続する音の数が多い?ところの方が「いい感じ」がする傾向があるようだ。誰でもそうなのか、私だけの感じ方なのかは分からないが…。
ちなみに、上の音源はこの CD(↓)のようだ。
BOULEZ: Complete Works
もう一つ、「12のノタシオン(12 Notasions pour piano)」を探してみたら、エマールさんの演奏が楽譜付きの演奏が見つかった。好みで言えば、ピアノソナタよりは好きかも。
♪ Boulez - 12 Notations pour piano (1945) w/ score
あと 2つほど音源(↓)があったので聴いてみた。正直に言うと、誰が上手いのか、どの演奏が一番いいのかよく分からない…(^^;)。たぶんエマールさんだと思うのだが…。
♪ Boulez: Douze Notations, Pianist Ran Dank
♪ Pierre Boulez - Douze Notations (1945)
(Piano: Antoine Ouvrard)
現代ピアノ曲の演奏の審査は審査員にとってどうなんだろう? さすがに、審査員になるような方々にとっては、定番的な曲と同じように判断できるのだろう…。
私なら、音(音響)で判断するしかない?そういう意味では 2番目に聴いた Ran Dank というピアニストの音は好きだ…(^^) ♪
おまけ:ブーレーズ自身が弾いている動画(1曲だけ)…。
♪ Pierre Boulez plays Douze Notations: I. Fantasque – Modéré
もう一つおまけ:ブーレーズが指揮しているオーケストラ版。こっちの方が面白い?
♪ Boulez: Notations pour Orchestre- Lucerne Festival Academy
今回少しまとめて聴いてみて、すぐに「分かった」という気にはならないが、「何かを伝えようとしている」ことは感じられたような気がする。いつかもう一度聴いてみようかと思えるのは「奥が深い」とも言えるのかも知れない。
まぁ、聴き手のこっち側がもっと成長?する必要があるのかも…(^^;)?
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