「フランス組曲」の第1〜4番と第5番の断片は、1722年の「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳(第1集)」に含まれている。今日知られている 6曲の曲集としてまとめられたのは 1725年頃と考えられている。
参考《バッハ「フランス組曲」の基礎知識と各曲難易度》
それ以外に、ちょっと検索しただけでも全曲録音をしているピアニストは 10人以上。録音年代順に並べてみると…。
- イングリット・ヘブラー:1980
- アンドレイ・ガヴリーロフ:1993
- アンジェラ・ヒューイット:1995
- ウラジーミル・フェルツマン:2005
- エフゲニー・コロリオフ 2006
- セルゲイ・シェプキン:2011
- アンドレア・バッケッティ:2012
- コルネリア・ヘルマン:2012/2014
- マレイ・ペライア:2013
- エカテリーナ・デルジャヴィナ:2014
- シュ・シャオメイ:2016
- ウラディーミル・アシュケナージ:2017
- イリーナ・メジューエワ:2021
他にもリヒテルが少なくとも 2番、4番、6番を弾いている。第5番は人気で、アンデルシェフスキ、ケンプ、シモーヌ・ディナースタインなどが弾いている。ピリスさんの 2番は個人的にお気に入りの演奏。
アンデルシェフスキ(1998年録音)とディナースタイン(2007年ライヴ)の 5番はネット記事では人気だ。
こんなに沢山は聴けないので、ネットの評判を頼りに何人か聴いてみた。アルマンドだけは 10人ほど聴いた。なので、厳密に言うと聴き比べにはなってない…(^^;)。
その中で一番気に入った(…というより今の段階では「気になった」?)のは、エカテリーナ・デルジャヴィナ(Ekaterina Derzhavina、露、1951 - )の演奏。
対位法を強調したり、テンポが独特だったり、サラバンドの和音をアルペジオにしてちょっと面白い雰囲気を醸し出したり…とこれまでの私のイメージ(シフの影響?)とは少し違うのだが、これが結構いい感じなのだ ♪
♪ Bach French Suites — Ekaterina Dershavina (Derzhavina) (Piano):アルバム
♪ Bach French Suites — Ekaterina Dershavina (Derzhavina) (Piano):アルバム
💿Bach: The French Suites by Ekaterina Derzhavina
もう一人気になったのが、アンドレイ・ガヴリーロフ(Andrei Gavrilov、露、1955 - )。
きれいな音で弾かれるアルマンドはやや繊細な印象で、サラバンドも静けさを湛えている。一方でクーラントやジーグはキッパリとしてキレがいい。この対比が全体としていい感じにまとまっていると思う ♪
デルジャヴィナもガヴリーロフもこれまであまり聴いていないピアニスト(名前だけ知っている程度…)だが、これから少し聴くようにしようかと思っている。
この二人のどちらが好みに合うかな?…と思いつつ、シフの演奏をもう一度聴いてみた。三人三様で色んな弾き方(解釈)をしていて面白い ♪
…のだが、聴き慣れているせいか、今日のイチオシはやはりアンドラーシュ・シフ(Sir András Schiff、ハンガリー、1953 - )ということになるのかな…(^^;)?
フランス組曲第2番以降も、これらのピアニストの中からお気に入り演奏を見つけたいと思っている。曲によっては別のピアニストがいい…となるかも知れない。6曲聴き終えた時点での一番のお気に入りが誰になっているか?…ちょっと楽しみだ ♪
『バッハの鍵盤音楽』 第14章「《フランス組曲》」BWV812〜817 と関連組曲 BWV818、BWV819。
- BWV818 組曲 イ短調
- BWV819 組曲 変ホ長調
- BWV812 フランス組曲第1番 ニ短調
- BWV813 フランス組曲第2番 ハ短調
- BWV814 フランス組曲第3番 ロ短調
- BWV815 フランス組曲第4番 変ホ長調
- BWV816 フランス組曲第5番 ト長調
- BWV817 フランス組曲第6番 ホ長調
📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)
✏️フランス組曲 (バッハ)(Wikipedia)
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