2024年4月6日土曜日

Bach.KB. 平均律第2巻 BWV870〜893:ゲルリンデ・オットー、渾身のアルバム ♪

「J.S.バッハの全鍵盤作品を聴く」プロジェクト、今日は『バッハの鍵盤音楽』の第12章「《平均律クラヴィーア曲集 第2巻》」BWV870〜893。





私にとって「平均律クラヴィーア曲集」は「練習曲」の宝庫みたいなもので、選曲のたびに何度も聴いている。純粋に「鑑賞曲」として聴くのは久しぶりのことである。


「第1巻」(↓)では 18人以上のピアニストの演奏を(全曲ではないが…)聴き比べたが、今回の「第2巻」ではその経験も踏まえて、聴くピアニストを少し絞った。



ただ、以前聴いてとても感激したアンデルシェフスキの「平均律組曲」(と勝手に命名している…)は、今回も聴き直して素晴らしさを再確認した。全曲演奏でないこともあり、これは「別格」扱い…(^^)♪




「第1巻」で一番気に入ったポリーニは「第2巻」を録音していないようで、ちょっとガッカリしていたのだが、新しく素晴らしい演奏(ピアニスト)を見つけた ♪

ドイツのハレ出身、ワイマール・フランツリスト音楽大学のベテラン教授で、国際ピアノコンクールの審査員などもされているゲルリンデ・オットー(Gerlinde Otto)という人。

Spotify で「第2巻」を検索したら、グールド、リヒテルに次いで 3番目に出てきた。試しに聴いてみると冒頭からビックリするほど素晴らしい演奏なのだ ♪


色々検索しても情報は少なく、録音している CD も「平均律第2巻」だけかも知れない。

アマゾンに面白いコメントをしている人がいた。この「惑星の住人」さんのコメントから一部引用させて戴くと…。

…過大な期待はしないで聞きはじめ、驚嘆の思いで聞き終えた。なんという美しく明るいピアノの響き。バッハを弾くことの歓びに満ち溢れていると言ったらいいのだろうか。…しかしながら、突然のように現れる過剰な装飾音がどうしても許せず、評価を下げざるを得ない

「驚嘆の思い」は私も同じで、美しくて「バッハを弾くことの歓びに満ち溢れている」というのもその通りだと思う。音楽が活き活きとしている。渾身の一枚と言うべきか。

「過剰な装飾音」も曲によってはちょっとやり過ぎ…と思わないでもないが、私の場合は許容範囲内というか、許せないほどではないと思う…(^^;)。


下記が、ゲルリンデ・オットー(Gerlinde Otto、独)さんの演奏。



あとは「第1巻」でも挙げたエフゲニー・コロリオフ(Evgeni Koroliov、露、1949 - )。

♪ Johann Sebastian Bach - The Well-Tempered Clavier:アルバム(第1・2巻)



チェンバロではクリストフ・ルセ(Christophe Rousset、仏、1961 - )♪


『バッハの鍵盤音楽』では、第11章「《平均律クラヴィーア曲集 第1巻》」BWV846〜869、第12章「《平均律クラヴィーア曲集 第2巻》」BWV870〜893 となっている。

平均律第1巻については 61ページ、第2巻については 57ページを費やして、全 48作品(BWV番号)それぞれの解説が載っている。


出典:

📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)

✏️平均律クラヴィーア曲集(Wikipedia)

✏️バッハ :平均律クラヴィーア曲集 第2巻 BWV 870-893(PTNAピアノ曲事典)



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