2021年7月18日日曜日

進化したピアニスト:アレクサンデル・ガジェヴ、小林愛実 ♪

ショパン国際ピアノコンクールの予備予選(Preliminary Round)もほぼ半分が終わった。人数が多いのでなかなか全部は聴けないが、リアルタイムでたまたま聴けたピアニストと、アーカイブで聴いた気になるピアニストを合わせると、20人近くにはなると思う。

その中で印象に残ったピアニストが二人いた。2015年の浜松国際ピアノコンクールで 1位となったアレクサンデル・ガジェヴくん(26歳)と、同じく 2015年前回のショパンコンクールでファイナリストとなった小林愛実ちゃん(25歳)だ ♪

二人とも、演奏の素晴らしさもさることながら、ピアニストとしての成長というか、その進化に驚かされた。




実は、私の個人的な「お気に入り」度(好み)からすると、二人ともそれほど気になるピアニストではなかった。

浜松国際コンクールでのガジェヴくんの優勝はちょっと意外な感じもした。ただ、このときは入賞者の実力にそれほど差が感じられず、まぁ、誰が優勝しても…という状況ではあったのだが…。

小林愛実ちゃんの方は、小さい頃から注目を集めていた有名人だったので、まぁ、名前だけは以前から知っていた。

前回のショパンコンクールで活躍して、たぶん、このとき初めて演奏をじっくり聴いたのだと思う。ただ一人残った日本人ということで応援してはいたが、演奏はそれほど突出しているようには思えなかった。



今回、この二人がショパンコンクールに出場するということを知ったときも、まさか出るとは思ってなかったので、まだ頑張るんだ…というちょっとした驚きを感じた。



とくにガジェヴくんの方は、色んな音楽祭にも出てるし、CD も出してるし、2018年にはモンテカルロ・ピアノ・マスターズで優勝してるし、もうコンクールはいいんじゃないの?…と思っていたのだが…。



ところが、今回の予備予選の演奏を聴いてビックリした ♪

ガジェヴくんは当然「リサイタル」レベルの演奏をするだろう…とは思っていたのだが、期待以上の演奏だったのだ。最初の音から「おっ!♪」と思って聴き入ってしまった。

後半のエチュードでミスがあり、たぶんその影響でバラードもやや精細を欠くところがあったが、全体的には素晴らしい演奏だったと思う。

それまでのイメージを見事に覆してくれた…(^^)♪

イメージと言えば、にこやかな好青年という印象が、仙人のような風貌に変わっていて…(^^;)…、これにもちょっと驚いてしまった。本人も何か変わろうとしているのだろうか?




愛実ちゃんの方は、「ちゃん」付けでは失礼かも…と思うほど「大人」になっていた。雰囲気も、弾いているときの引き締まった顔もそうだが、演奏も立派なリサイタルを聴くようだった…(^^)♪

失礼を承知で言わせて戴くと…、2015年に聴いたときの印象は、ピアノ発表会で一番上手なお姉さん…という感じだった…(^^;)。

今回は、ショパンの作品に正面から向き合って、ショパンの音楽を実際のピアノの音で紡ぎ出すことに集中しているプロのピアニストの姿と音楽を感じた。

ここしばらく、彼女の演奏を聴いていないので何とも言えないが、どこかで「一皮剥ける」きっかけのようなものがあったに違いないと思う。


色んなコンクールで何度も名前を見かけるピアニストがいるが、その度に成長や進化を感じさせてくれるピアニストはそれほど多くない。なので、ちょっとお気に入りになっても、いつの間にか「期待度」が下がってしまったりもする…。

…のだが、今回のこの二人に関しては、「ピアニストも進化するんだ!」ということを、改めて感じさせてくれた ♪

ピアニストも、とくにコンクールに出場する年代のピアニストは「発展途上」にあるはずなので、成長・進化することは当たり前であるはずなのだが…。

本選での期待度がかなり上がってしまった…(^^)♪


ちなみに、やや期待していたイ・ヒョクくん(Hyuk Lee:2018年浜松国際 3位)だが、あまり成長を感じられなかった。ショパンは向いてないかも知れない…(^^;)?



あと、来日も多く知名度の高い(と思われる…)ニコライ・ホジャイノフ(Nikolay Khozyainov)も聴いてみたが、期待以上の演奏ではなかった。


あと、まだ半分残っているが、とりあえず気にしているピアニストは 3人ほど(↓)。

  • アルセニー・ムン(Arsenii Mun):2019年のチャイコフスキーコンクール出場
  • ゲオルギス・オソキンス(Georgijs Osokins):前回のファイナリスト
  • マルセル田所(Marcel Tadokoro):2021年エリザベート王妃コンクールのセミファイナリスト

出場予定は下記。これまでに名前を聞いたこともないピアニストから、素晴らしい逸材が出ることも楽しみにしているが、それは本選に入ってからチェックすることにしたい。

✏️Calendar


おまけ。アレクサンデル・ガジェヴくんは、現在行われているシドニー国際ピアノコンクールでファイナリスト 6人の中に残った。日本の太田糸音さんもいる(↓)。

シドニーはビデオ審査なので、本人がワルシャワにいても問題なし…(^^;)。




シドニー国際ピアノコンクール、ファイナリストの名前は下記。

  1. Alexander Gadjiev – Italy/Slovenia
  2. Shion Ota – Japan
  3. Ádám Balogh – Hungary
  4. Calvin Abdiel – Australia/Indonesia
  5. Artem Yasynskyy – Ukraine
  6. Alice Burla – Canada



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