ショパン国際ピアノコンクールの予備予選もあと数日で終わり、25日までには本選に進む 80人が発表される。そんな中で、他にもピアノや音楽関連の色んな出来事が起きている。
まずは、つい最近終わったばかりのシドニー国際ピアノコンクールで、アレクサンデル・ガジェヴくんが優勝した。おめでとう…(^^)!♪
ガジェヴくんはこの時期、ショパンコンクールの予備審査にも出場したが、シドニーは今年オンライン(ビデオ審査)で行われたので、こういうこともあるわけだ…(^^)。
…なのだが、どういう演奏で優勝したのかまったく分からないので、あまり実感も湧かないし、なんだか盛り上がりに欠ける。有料オンライン開催はどうだったんだろう?
ガジェヴくんは、他にもリスト、古典派作品、ロマン派作品、オーストラリアの作曲家による作品などの "Best Performance" など 6つの賞も獲得している。
シドニー国際ピアノコンクール、最終結果は下記。
- Alexander Gadjiev – Italy/Slovenia
- Artem Yasynskyy – Ukraine
- Calvin Abdiel – Australia/Indonesia
- Alice Burla – Canada
- Ádám Balogh – Hungary
- Shion Ota – Japan
そして、藤田真央くんの素晴らしいモーツァルトのピアノソナタ全曲演奏が行われているヴェルビエ音楽祭であるが、残念なことにキャンセルやプログラム変更が相次いでいる。
開催直前に、新型コロナのクラスター(20人以上)が発生して、"Verbier Festival Orchestra" が出場できないことになった。スタートからつまずいた形だ…。
そのあと、ピリスさん(Maria João Pires)やジャン=エフラム・バヴゼ、アンドラーシュ・シフなどのコンサートもキャンセルになっている。
ヨーロッパでの大洪水も影響しているかも知れない。
✏️ドイツやベルギーで洪水 120人以上死亡、約1300人安否不明(BBC news)
ただ、midici.tv のおかげでほとんどのプログラムをオンラインで楽しめるのはありがたい ♪(日本の medici.tv サイトは一部しか視聴できないようだ)
✏️Verbier Festival(medici.tv)
✏️ヴェルビエ音楽祭特集(medici.tv Japan)
イェフィム・ブロンフマン、ピーター・ゼルキン、ラン・ラン、ユジャ・ワンなどを輩出しているアメリカ、フィラデルフィアのカーティス音楽院だが、音楽家のマネジメントの分野にも進出しようとしているらしい。音楽事務所も兼ねる…ということかな?
とりあえずは、Dover Quartet と Michelle Cann というピアニストのマネジメントを引き受けるとのこと。
✏️Guess What? Curtis Institute Has Gone Into Artist Management(Slipped Disc)
✏️Curtis Announces Andrew Lane as Vice President, Touring and Artist Management(Curtis Institute of Music)
ツアー&アーティストのマネジメントの責任者(Vice President)になった Andrew Lane という人は、大手音楽事務所 Opus3 で "booking agent"(予約係?)をやっていた人物らしい。
Opus3 には、ピアニストで言えば、バレンボイム、ツィメルマン、トリフォノフ、ルガンスキー、…などが所属している ♪
もともと、音楽院はビジネス(音楽業界)とは一線を画すというのが当然のように考えられていたが、昨年あたりから変化の兆しが出てきている。
こういった動きに先鞭をつけたのはサンフランシスコ音楽院で、なんと!去年の秋に Opus3 を買収している。Slipped Disc の記事でも「前例のないこと、これまでの発想からは考えられないこと」と表現している。
✏️Shock Move: Major Us Conservatory Buys Out Ailing Artists Agency(Slipped Disc)
✏️SFCM To Acquire Opus 3 Artists, Creating Groundbreaking New Alliance(San Francisco Conservatory of Music)
こういった動きが、クラシック音楽界にどういう影響をもたらすのか?…しばらく様子を見ないと何とも言えないといったところだろうか…。
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