何かの拍子で、YouTube のおすすめ動画に "Maria Szymanowska" という文字が見えた。カロル・シマノフスキの奥さんか娘さんなのかな?…と大きな勘違いをしながら聴いたら、ショパンより少し前(21歳ほど上)のピアニスト・作曲家だった。
彼女が作曲したノクターンに「3手」という珍しい?曲も見つけた ♪
マリア・シマノフスカ(Maria Szymanowska、1789 - 1831)は、ポーランドの女性ピアニスト・作曲家。「演奏する作曲家」「ヴィルトゥオーゾ・ピアニスト」の先駆者と言われることもあるようだ。1820年代、ヨーロッパ全土で精力的な演奏旅行を行っている。1827年以降はサンクトペテルブルクに居を移し、ロシアを中心に活動している。
ショパンに影響を与えたとも言われている。ショパンに先立ち、民族舞曲を作品に取り入れてポロネーズ、マズルカ、ワルツなどを作曲したり、演奏会用のエチュードやノクターンも残している。
「ノクターン」はアイルランドの作曲家ジョン・フィールドが書き始め、ポーランドのショパンが大きく発展させた…とされているが、ショパンの前にシマノフスカの作品が、少なくとも時系列的には存在している。
シマノフスカは、1827年、38歳のときにワルシャワへの凱旋公演を行っているが、このとき、若きショパン(17歳)も彼女の演奏に感銘を受けたという記録が残っているそうだ。
以上、主な出典は下記。
✏️マリア・シマノフスカ(Wikipedia)
✏️シマノフスカ, マリア・アガタ(PTNAピアノ曲事典)
✏️マリア・シマノフスカ(陽の当たらなかった女性作曲家たちⅢ-1)(石本裕子)
✏️マリア・シマノフスカ(森のぐらさん)
で、YouTube にシマノフスカのピアノ作品集(CD)というプレイリスト(↓)があったので、ざっと聴いてみた。ピアニストはAnna Ciborowska(アンナ・ツィボロフスカ)という人。
その中でちょっと気に入ったのが、2曲あるノクターンのうちの一つ、変イ長調のもので "Le murmure"(ささやき)という副題がついている。
楽譜があるかな?…と思って IMSLP を探したら、こんな楽譜(↓)を見つけた。なんと! 3段楽譜になっている…(^^;)。でも、上の音源からは一番上の旋律?は聴こえてこない。
あとで分かったのは、最初は下の 2段だけの曲を作って、のちに本人が上のメロディーを追加したということ。その理由や経緯は不明だが…。
じゃあ…ということで、一番上の旋律も入った「3手のためのノクターン」の演奏を YouTube で探したら、一応…見つかった。
一つは、楽譜付きのコレ(↓)でピアニストは不明。
♪ Maria Szymanowska - Nocturne in A Flat for 3 hands
で、もう一つは一人で弾いて合成したらしい動画。こちらは、映像の方も合成して「3本腕のピアニスト」を作って遊んでいる…(^^;)?
ちなみに、"Szymanowska 3 hands" と YouTube で検索すると、こんな動画(↓)も見つかったので、他の曲にも同じようにメロディーを追加したりしていたのかも…?
もう一つちなみに、実はピアノ教室の先生や子どもたちには、シマノフスカというのはよく知られた名前なのかも知れない。
YouTube でカタカナの「シマノフスカ」で検索すると、小さな子供がピアノを弾いている動画がたくさん出てくるのだ。
「コントルダンス」「カドリーユ」「ポロネーズ」「小さなワルツ」「ポーランド舞曲」など…。どうも発表会での人気曲、あるいは定番曲なのかも…。
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