Behzod Abduraimov(ベフゾド・アブドゥライモフ)というピアニストのヴェルビエ音楽祭でのリサイタルが、medici.tv の藤田真央くんの隣にあったので、何となく聴いてみた。
これがなかなか素晴らしい演奏だったので、他の音源もいくつか聴いた。曲にもよるが、私のお気に入り候補になるかも知れない…(^^)?
「…なるかも知れない…(^^)?」と書いたが、「?」が付いているのは、曲によって印象がかなり変わってしまうからだ。なので、気になるピアニストではあるが、気持ち的には「保留」という感じである…(^^;)。なので、以下とりあえずのメモ…。
全体的には、ダイナミックなしっかりした音が出るので、ソロよりも協奏曲の方が合っているような気がする。ラフマニノフのピアノ協奏曲などはいいと思った。
ソロ曲では、リストのソナタなどは聴き応えがある。ただ、個人的にはあまり好きな演奏ではない…。ドビュッシー、ショパンは微妙…かな…(^^;)?
ソロで良かったのは、結局最初に聴いたスカルラッティとシューマンあたり ♪
ヴェルビエ音楽祭でのリサイタルはこれ(↓)。
- Domenico Scarlatti, Sonata in B Minor, K. 27
- Domenico Scarlatti, Sonata in D Major, K. 96
- Robert Schumann, Kreisleriana, Op. 16
- Sergei Rachmaninov, Variations on a theme by Corelli, Op. 42
- Frederic Chopin, 24 Preludes, Op. 28-4 in E minor
ちょっと骨太のスカルラッティ、ややダイナミックなクライスレリアーナ、そしてコレッリ・ヴァリエーション…。いい選曲で、演奏も惹きつける力のある魅力的なものだ ♪
ここまで聴いた範囲では「お気に入り候補」確実だったのだが…。
そのあと YouTube でいくつかの演奏を聴いてみた。感想は上で書いた通り。
♪ Behzod Abduraimov - Rachminoff Piano Concerto No 3 in D Minor, Op 30
あと、最新のアルバムも 2〜3枚聴いてみた。ゲルギエフとのラフマニノフは良かった ♪
✏️アブドゥライモフ、ゲルギエフ/ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番(HMV)
ベフゾド・アブドゥライモフ(名前が覚えられない…(^^;)…)のプロフィールは下記サイト参照。ウズベキスタンのピアニストで、1990年 9月11日生まれなのでまだ 30歳という若さだ。
✏️ベフゾド・アブドゥライモフ | Behzod Abduraimov(Universal Music Japan)
この紹介文の最後に下記のようなことが書いてある。これを読んで、私の感じた「保留」の理由が少し分かったかも知れない。個人的には「ショーマン」はあまり好きではない。
「ベフゾド・アブドゥライモフ ・・・ は典型的なショーマンだが、最高に洗練されている。彼が新しいホロヴィッツになる可能性は十分にある」
もちろん、演奏家にはある程度のショーマンシップが必要だとは思う。聴衆の前で、スポットライトを浴びたステージで自分の持つ最高の音楽(演奏)を披露するのだから…。
でも、その前に音楽作品に真摯に向き合う芸術家としての姿勢と努力があって、その結果としての演奏が主体である。ショーマンシップはちょっとした味付けでしかない筈だ。
アブドゥライモフの演奏の「主体」の多くは素晴らしいと思う。一方で、リストのソナタにはややショーマン的な「力み」のようなものを感じてしまった。
そして、ドビュッシーやショパンは、個人的な好みに基づく感想ではあるが、「主体」の魅力がやや不足しているように思った。
ただ、このピアニストの持つポテンシャルはかなり大きなものを感じさせる。このあとの「熟成」に期待したい。「新しいホロヴィッツになる可能性」は十分にあると思う。
そういう意味で、気になるピアニストの一人ではある…(^^)♪
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