2020年10月15日木曜日

BTHVN op.81b: 六重奏曲=2*Horn+String Quartetto

「ベートーヴェンの全作品を聴く」プロジェクト《All BTHVN 🎧》、今日は Op.81b、ホルン 2本+弦楽四重奏の「六重奏曲」(1795: 25歳)。

作られたのはベートーヴェン 25歳の頃、出版が後になったので作品番号は「81b」となっている。なぜ独立した番号にせずに、ピアノソナタ「告別」の「81a」と一緒になったかは不明。紛らわしい…(^^;)。


Op.81b

🎼 List of works by Ludwig van Beethoven


Wikipedia によると、作品成立の経緯などは不明だが、当時「好評をもって迎えられた」ということが手紙に書かれているそうだ。

ベートーヴェンはこの時期、ホルンなどの管楽器が気に入っていたのかも知れない。同じ時期に「ピアノと管楽のための五重奏曲」という曲も書いているし、少し後の 1800年には「ホルンソナタ」も書いている。



この作品は、娯楽性の高いディヴェルティメントでもなく、室内楽のような各楽器のアンサンブルを楽しむような曲でもなく、どちらかと言うと「ホルン協奏曲」のような作りになっていて、2本のホルンの響きを楽しむ曲になっている…とのこと。

聴いてみると、確かに小規模な「ホルン協奏曲」という印象である。弦楽器はほぼ伴奏に徹している感がある。


ただ、当時のホルンは「ナチュラルホルン」(↓)というもので、現代のホルンにあるような「バルブ」(音程を作る仕掛け)が付いておらず、この曲のホルンのパートはかなり難易度の高いものであったようだ。




上の写真はアレキサンダー社のカタログからお借りしたものだが、たしかに「バルブ」は付いてない。「朝顔」(管の開口部)に差し込んだ手でふさぎ方を調整することで半音や全音下げた音を出すそうだ。難しそう…(^^;)。


YouTube でホルンの響きが一番気に入ったのがこれ(↓)。バイエルン放送交響楽団(BRSO: Bavarian Radio Symphony Orchestra)のメンバーによる 1992年の演奏。




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