2020年1月19日日曜日

▼ベートーヴェン:ソナタ31番、練習の順番変えようかな?

ベートーヴェンのピアノソナタ第31番、今年の初めから練習を開始して、今は第1楽章の譜読みを終えて部分練習に入って数日という段階である。

元々は、楽章ごとに順番にやるつもりだったのだが、予定を変更して、3楽章までの譜読みを先に進めようかと考えている。理由は3つくらいある。




一番大きい理由は練習の進み具合、というか私の技術的レベルの低さに起因するもの。

第1楽章の部分練習をやっていて感じたのは、なかなか弾けるようにならないということ。この感じはこの曲に限ったことではない:ピアノの腕前というのは一朝一夕では上達しないものだなぁ…という当たり前?のこと…(^^;)。

で、弾けるようになるには、楽譜を見なくても、指が迷いなく動くことが必要なのだが、私の場合それに加えて、指定されたテンポで動くことと、技術的にできてないこと(トリルとか難しい指使いとか)を出来るようになること…という大きな壁がある。

つまり、この曲を弾くために必要な技術を曲の中で練習しようという魂胆?なので、時間がかかる訳なのだ…。まぁ、ピアノを始めた頃からの「我流」なので…(^^;)。


例えば第1楽章の「(32分音符×8個)×3拍」の速いアルペジオの連続などは、速い(曲にふさわしい)テンポで弾けるようになるためにはかなり時間がかかると思われる。




なので、比較的短い時間で弾けるようになる部分は早めに練習してしまって、時間がかかりそうなところ、つまり「難所」のいくつか(沢山?)はじっくり取り組むのがいいのではないか?…と思い始めたのだ。

最終的には、ソナタ全体を暗譜したいと思っているので(現時点ではまったく自信がないが…)、そのためにも早めに全体を練習するのがいいかも知れないとも考えている。


二つ目はシンプルな理由で、第3楽章のフーガを早く弾いてみたい…ということ…。

このソナタは第1楽章も好きなのだが、第3楽章は「好き」というより何か「惹かれるもの」があって、とても弾いてみたい気がしている。聴くだけでは分からないものを、弾くことで感じられるかも知れないし…。

これまで聴いてきた印象としては、この第3楽章はつかみ所のない感じもするし、それだけに奥深いものがありそうな気はする。音楽(音響)として、部分的には「いいなぁ ♪」と感じるものの、3楽章全体としてはモヤモヤとした感じ?がない訳ではない。

解説を読んでも、分かったような分からないような…。少なくとも、自分の「腑に落ちる」感触は、今のところ少ない…。なので、自分で弾いてみたくなる…。


三つ目は、ピアノソナタはやはり全楽章合わせて一つの作品だ…という当然の理由。

《有名なピアノ曲を練習するメリット・デメリット…?》に書いたように、図書館からベートーヴェンのピアノソナタの解説本を3冊も借りたので、そろそろ読み始めているのだが、作品全体にわたる記述がかなりあるのだ。例えばこんな感じ(↓)…。


「この作品ほど、作品全体を通じて同じ、あるいは類似した動機を繰り返して緊密な統一感を持ち、また各楽章が休止を含まずに進行するという作曲者の明確な意思を含むベートーヴェンのソナタはほかに存在しない」(チャールズ・ローゼン:『ベートーヴェンを “読む”』

「この31番は仔細にみると、じつに緻密な構造が使われている。終楽章のフーガ主題は作品冒頭の序奏で予告されている。そのほか全曲にさまざまな関連の糸がはりめぐらされている」(横原千史:『ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全作品解説』


その「さまざまな関連の糸」を具体的に説明してあるところを読んでいるときに、引用されている箇所を知らないと、当然よく分からない訳だ…。


…というわけで、とりあえずの練習計画としては、第1楽章の「難所」攻略にいそしむ一方で、第2楽章の譜読みに着手したいと思う。

実は、数日前に一度だけ第2楽章の譜読み、というより「試し弾き」をやってみて、ちょっと面白い感じがしたのだ。耳で聴いていたときの感じと、楽譜で見る音符の印象が少し違っていた。そのギャップ?が新鮮だった ♪

早く第3楽章にたどり着きたいので、第2楽章はきっとサクサク進むだろう…?… というか、進むといいなぁ…(^^)♪



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