『上達の法則』という、ちょっと気になるタイトルの本を見つけた。副題も「効率のよい努力を科学する」となっていて、「効率」とか「科学する」という言い回しが、理工系の私の心をくすぐった。
…のだが、結局この本は読まなかった。理由は、目次と内容をネットで立ち読みしたところ、「スキーマ」とか「チャンク」とか難しそうな単語が並んでいたので、ちょっと読む気が失せてしまったから…。
でも、効率よくピアノが上達する法則、しかも科学的な根拠がある、というものにはすごく興味がある。そんな法則があるものなら、一刻も早く知りたいものである。
…で、実は、目次の最後の方にちょっと興味を引いたものがあった。それがこれ(↓)。
「上級者になる…」というところは(私の場合、関係ないので)無視するとして、「上達を極める10のステップ」というのがなかなかいい。私のモットー?に合致する部分もある。「評論」とか「独自の訓練方法」とか…。
で、無理やりこの10カ条を私のピアノの練習に当てはめて、具体的にどうするか考えてみた。…といっても思いつきレベルで…(^^;) 。
①反復練習をする
ま、これは、毎日の練習でやっていることなので、上達のための基本みたいなもの。ただ、その回数が、きっと私のやる繰り返しよりかなり多いんだと思う。「自信のない箇所は1,000回繰り返し練習をする」というピアニストの記事を読んだことがある。
②評論を読む
これは私の得意分野。いつも行く図書館にあるピアノ関係の本(のうち面白そうなもの)はかなり読んだと思うし、新しい曲をやるときも、ネットの記事を探したりして勉強している。注意すべきは、頭でっかちにならないこと。
③感情移入をする
たぶん「好きこそ物の上手なれ」ということなんだと思う。ピアノ(とそれに関すること)は好きなので、その点ではOKである。
もう一つ、ピアノを弾くときの「感情移入」はやや苦手かも知れない。感情をおもてに表さないことに馴らされた日本男児?なので、ピアノでも大げさな表現はできない。まあ、自分なりの気持ちに合うような弾き方は心がけてはいるが…。
④大量の暗記暗唱をしてみる
ピアノでいうと「暗譜」ということになるのだろうが、「大量」となると相当に難しい。1つの短い曲を1カ月間覚えておくのが精いっぱいだ。
プロのピアニストのように、何曲ものレパートリーを頭の中に入れておくことができれば、どんなにかいいだろうと思う。せめて3曲くらい何とかならないものか…。
⑤マラソン的な鍛錬をする
これは、例えば語学の勉強で何百時間ヒアリングマラソンとか、そういう類だと思われる。ピアノだと、10時間連続演奏とか…??
累積時間でよければ、なにかやってみるか…。
そういえば、以前《ピアノは1000時間の練習で上達するか?》という記事を書いたことがある。少なくとも、独学初心者の累積1,000時間では目立った成果は出なかったなぁ〜(^^;)/。
⑥少し高い買い物をする
これも、上達の方法としてはよく言われることである。…が、この方法はあまり信じていない。
若い頃に英語をモノにしようと一念発起して、当時の給料の1カ月分くらいの教材を買ったことがある。結果は…、思い出したくないので想像にお任せします…(^^;)。
もしもお金があれば、ベーゼンドルファーかベヒシュタインを買ってみたいものだとは思う。きっと上達するに違いない!が、これは「少し高い」の範囲を超えているので問題外。
⑦独自の訓練方法を考える
これは得意分野!♪ ピアノの練習の中でも、実は細かい「創意工夫」をやっているのだが、これまでで一番効果があったと思っているのは「お風呂での指の体操」である(↓)。
他にも、フーガの克服方法だとか、ポリリズムの練習方法とか、止まらずに弾くための方法とか、…。まぁ、成果の出たもの(フーガ)もあるし、そうでないもの(持続力)もある。
⑧特殊な訓練法を着想するプロセス
これは、この本を読んでみないと何のことか想像もつかない。
私自身は、いろんな本を読んだり、ネットの情報を探し回って、ヒントを得ることが多い。
ピアノも身体技術だと思っているので、スポーツ医学とか、脳科学とか、他の芸術分野とか、音楽以外のことも参考にしている。とくに、その道の達人・専門家の話はいいヒントになったりする。
⑨独自の訓練から基本訓練に立ち返る
ここは苦手分野である。ときどき、やはり「基本」が大事だよなぁと思って、ツェルニーとかハノンを少しだけでもやってみようという気持ちになることもある。が、だいたいうまくいかない。なによりモチベーションが…。
でも、「脱力」とか「重量奏法」とかの基本は身につけたいと思っているので、そのための効果的な基本訓練があればやってみてもいいかも。あまり、面倒でなければ…。
⑩なにもしない時期を活かす
まぁ、これは相当量の練習をしている上級者に近い人のためのものだろうと思う。たまには、ピアノから離れた方がいいよ、みたいな話だろう(かな?)。それとも、文学とか美術とか、他の分野にも親しむべし、みたいなことか?
この項はよく分からないので、気にしないことにしよう…。
…というわけで、「上達の法則」といっても魔法の杖のようなものがあるわけではなく、地道な努力をいろいろ試して、組み合わせるということなのかもしれない。
いま自分なりに工夫していることも、そんなに間違ってはいないかな…、ということで少しは安心したが…♪
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