カミさんに言わせれば「脱力ができてないのね!」という一言なのだが、それが簡単にできれば苦労はしない…。とはいえ、「大人(初心者)には大人の練習方法があるはず」という信念?をもってやっているので、何とかしたい…。
なぜ痛くなるのか?どこに力が入っているのか?…テーブルの上で広げた手を観察しながら考えた。
それで、一つ発見!したことがある。問題は打鍵(タテ方向)の脱力ではなく(その前に?)、指を広げるヨコ方向の脱力なのだ!と…。
手が小さいので、オクターブをキープしようと力が入っているのだ。で、力んだ状態のまま、もともと動きの悪い3とか4の指を、やや無理をして打鍵しているので、これまた力が入らないわけがない。
課題は「ヨコ方向の脱力」。そのための練習方法を考えた。例によって、お風呂の湯船につかりながらの指の体操である。いつもは、動きにくい指の打鍵(タテ方向)の体操をしているのだが、今回は新メニューである。
→《お薦め♪風呂での練習》
体操は2種類。1つ目は、力を入れずに指を広げる体操、これは主に1と5、または1と4がラクに広がるようにするため。
もう一つは、1と5を押さえたままで、2・3・4の指のヨコ方向の動きをよくするための体操。言葉で説明するのが難しいので、今回は「絵」を作ってみた(↓)。
指を広げる体操
上の絵の赤いところ。親指を固定して(力を入れずに押さえて)5の指を遠くまで伸ばして打鍵する(つもり)。もちろん、できるだけ力を入れずに。これを繰り返す。
打鍵したあとは2パターン。打鍵後すぐに5の指を上げて手全体の力を緩める。または、打鍵した(鍵盤を押さえている)状態のまま力を抜く。
同じように、4の指をできるだけ遠くに伸ばす体操。ついでに、3と2の指もやってもよい。1と2の指を広げる体操は、なんだか新鮮な感じで面白い。
2・3・4の指のヨコ方向体操
上の絵の青いところ(2の指の例)。
まず、1と5の指を力まない範囲でできるだけ広げて鍵盤を押さえた状態にする。その状態で、例えば2の指(上の絵)を左右に動かして打鍵する(つもりの)体操をする。
同じことを、3の指、4の指で行う。ポイントは、どの指も力まないこと、かつできるだけ大きく動かすこと。
補足と効果
どちらとも、力まず、できるだけ遠くに・広く動かすことが基本である。それを繰り返すことで、指と神経回路と感覚が「力まずに広げる」コツを覚えるはずだ。
ただ、ときには可動域を広げるために、また動かす筋肉を少しでも鍛えるために、ちょっと力を入れて限界まで伸ばすことも必要ではないかと、個人的には思っている(やっている)。もちろん、指を痛めない範囲で…。
効果としては次のようなことが考えられる。
- 力まずに指を広げる「感覚」を獲得できる
- 指と手を動かす筋肉と脳が動かし方を覚える
- 可動域が広がる(ストレッチの効果)
- ほんの少し、動かす筋肉が鍛えられる
実際の効果のほどは、もう少し続けてみないと分からない。のだが、ここ数日間やってみて、何となくよさそうような感じがしている。「オクターブ+旋律」などが今までよりは少しだけラクに押さえられている、という気がしている。
おまけ1。偉大なピアニストたちの手のサイズは…。
Classic FM の "Just how massive was Rachmaninov's hand-span?" という記事に、ラフマニノフは13度が届いたとか、バレンボイムは手が小さい(9度くらい)とか書いてある。
こんな絵(↓)も載っている。
おまけ2。普通の人の手のサイズは?
ある調査によると、白人とアジア人(「ア人」=アジア人)の手を広げたサイズはこんな感じ(↓)だそうだ。
- 白人男性:19.8cm 〜 27.4cm / 平均 22.8cm
- ア人男性:19.7cm 〜 24.0cm / 平均 22.0cm
- 白人女性:16.3cm 〜 24.1cm / 平均 20.2cm
- ア人女性:17.2cm 〜 22.9cm / 平均 19.8cm
ちなみに、私は 21.7cm。やはり小さい、アジア人の平均にも届かない。どうりで下手なわけだ…、そんな訳はないか…(^^;)。
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