今日ご紹介するのは、ショパンのチェロ・ソナタ。ピアノじゃなくチェロ! これが、聴いてみると素晴らしい曲なのだ。しかも、アルゲリッチがピアノを弾いていたりする。そのピアノの音がまたきれいなのだ。(下記のYouTube音源は残念ながら冒頭の7分だけ)
♪ F. F. Chopin Sonata for Cello&Piano Opus 65 (g) Exceprts By Mischa Maisky&Martha Argerich
同じ演奏者(アルゲリッチとチェロのミッシャ・マイスキー)でのCDも出ている。
ショパン:チェロ・ソナタ ト短調 作品65/フランク:チェロ・ソナタ(ヴァイオリン・ソナタ・イ長調の編曲版)/ドビュッシー:チェロ・ソナタ ニ短調
アルゲリッチとロストロポーヴィチという組み合わせも興味深い。
ショパン:チェロ・ソナタ、序奏と華麗なるポロネーズ/シューマン:アダージョとアレグロ
♪ Rostropovich and Argerich play Chopin Sonata Op.65 (1/4)
作品解説記事(✏️ショパン:チェロソナタ 作品65 解説)によると、ショパンはチェロとピアノのデュオの曲を3曲残している。
①序奏と華麗なポロネーズ Op.3(1829-30)
♪ Op. 3 - Introduction (Argerich & Capuçon)
♪ Op. 3 - Alla polacca (Argerich & Capuçon)
②マイアベールの主題によるグラン・デュオ・コンチェルト(1831-32)
③チェロ・ソナタ ト短調 Op.65(1845-47)
♪ Op.65 (Maria João Pires & Pavel Gomziakov)
②はあまりいい音源がなかったが、①と③はいくつかの演奏が見つかった。なかなかいい曲だと思う。
もともと歌(オペラ)に憧れていたショパン。ピアノで歌うことを目指して、あの素晴らしいピアノ作品が生まれたわけだ。
が、このチェロとのデュオでは基本的にはチェロが歌い、その分ピアノ・パートはピアノらしいフレーズを思う存分楽しんでいるように聴こえる。
ショパンにはオーギュスト・フランショムというチェリストの親友がいて、そのことがきっかけにはなっているようだ。ただ、上の解説記事にも書いてあるように、「舟歌、幻想ポロネーズでピアノの可能性を存分に広げた彼は、このチェロソナタを足がかりに室内楽の世界へと足を進めていくつもりだった」のだろうと思われる。
このチェロ・ソナタを聴くと、ショパンの夭折は本当に残念である。ショパンのピアノの世界が、チェロやヴァイオリンと組み合わせることで大きく広がったであろう可能性を感じるのだ。実際、彼は死の直前まで様々なモチーフや曲のスケッチ(ヴァイオリン・ソナタなど)を残しているそうだ。
ちなみに、このソナタは、チェロをやっている人にとっては「あのショパンがチェロのために作った、いつか弾きたい憧れの曲」として有名であるらしい。ただ、チェロ・パートもピアノ・パートに負けず劣らず難しい曲のようだ。
いずれにしても、これでまた聴く楽しみが増えたことは確かである。
実は、『之を楽しむ者に如かず』の読書メモには、本編?とは別に《読書メモ:作曲家・曲・演奏家編1》というメモを作っている。あとで聴いてみようと思った曲や演奏家のリストである。これを元に、いろいろ聴いてみる楽しみも残っている ♪
0 件のコメント:
コメントを投稿