First edition: Leipzig, 1731 |
パルティータはバッハが初めて出版した鍵盤作品である。1726年に第1番、1727年に第2番と第3番、1728年に第4番、1730年に第5番を個別出版。1731年に修正の上に合本とし「クラヴィーア練習曲集 第1部」(Clavierübung)として出版された。
「アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帳」に初稿がある。コレンテとテンポ・ディ・ガヴォッタはそれぞれ、ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ(初稿)BWV1019a の第3・第5 楽章から転用。
第6番のお気に入り演奏を探す作業は、パルティータの中で一番長くかかったかも知れない。一番気に入ったのはシフの 2007年のライヴ録音。これは、私の中では間違いなく最高の演奏 ♪…なのだが、他に「(これも)いいなぁ ♪」という演奏がなかなか見つからない。
アンデルシェフスキもいいと思うのだが、第6番に関してはちょっと私の感覚に合わないところがあり、今ひとつ納得感がない…。定番?のグールドも好みとは少し違うし、レヴィットも物足りない印象。ワイセンベルクの疾走感もいいのだがちょっと速過ぎる…(^^;)?
ということで、イチオシはアンドラーシュ・シフ(András Schiff、ハンガリー、1953 - )の 2007年9月、ノイマルクトのホールでのライヴ演奏 ♪
YouTube にはこの CD の音源がなさそうなので別の音源(2018年 Pierre Boulez Saal での演奏)を挙げておく(↓)が、この演奏は 2007年のライヴに比べると少し物足りない。
もう一つ、ピョートル・アンデルシェフスキ(Piotr Anderszewski、ポーランド、1969 - )も挙げておきたい。アンデルシェフスキは私にとって最も信頼できるピアニストの一人なので、この演奏はもう少し聴いてみたいと思っている。
参考:パルティータを全曲録音をしているピアニスト
- グレン・グールド:1955-82(sony)
- イェルク・デムス:1962-63
- アレクシス・ワイセンベルク:1966/ 4,6(1987)
- タチアナ・ニコラーエワ:1980
- アンドラーシュ・シフ:1983, 2007(ECM)
- リチャード・グード:4(1997)/ 2,5(1998)/ 1,3,6(2002)
- シュー・シャオメイ:1999
- ウラディーミル・フェルツマン:1999
- ジャンルカ・ルイージ:2005-07
- マレイ・ペライア:2007-09
- ウラディーミル・アシュケナージ:2009
- イゴール・レヴィット:2014
- ユアン・シェン:2015
- コルネリア・ヘルマン:2016-17
- アンジェラ・ヒューイット:2018
- シャガエグ・ノスラティ:2019
その他、パルティータを録音しているピアニスト
- マリア・ジョアン・ピリス:1(1994)
- ピョートル・アンデルシェフスキ:1,3,6(2002)+2(Carnegie Liive/2008)
- ダヴィッド・フレイ:4(2007)/ 2,6(2012)
- ジェレミー・デンク:3,4,6(2010?)
- ラファウ・ブレハッチ:1(2012)/ 3(2015)
- マルタ・アルゲリッチ:2
- BWV825 パルティータ第1番 変ロ長調
- BWV826 パルティータ第2番 ハ短調
- BWV827 パルティータ第3番 イ短調
- BWV828 パルティータ第4番 ニ長調
- BWV829 パルティータ第5番 ト長調
- BWV830 パルティータ第6番 ホ短調
出典:
📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)
✏️パルティータ (バッハ)(Wikipedia)
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