「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番ホ長調」BWV1006 をリュート用に編曲したものである。ガヴォットが有名。ラフマニノフはガヴォットを含む 3楽章をピアノ用に編曲しており、藤田真央くんやアンドレイ・ググニンなどが弾いている ♪
BWV1006a の構成は下記。
- プレリュード
- ルール
- ガヴォットとロンドー
- メヌエット I
- メヌエット II
- ブーレ
- ジーグ
ルール(仏: loure)は「遅いジグ(仏:gigue lente)」とも呼ばれる、フランスのバロックダンスの一形式。有名なガヴォットの出だしはこんな感じ(↓)。
なお、リュート作品を「鍵盤音楽」として取り上げる理由、およびリュート・チェンバロについてはこの記事(↓)を参照されたい。
まずはピアノによる演奏。シプリアン・カツァリス(Cyprien Katsaris、仏、1951 - )。
(BWV1006a:トラックNo.19〜25)
リュート・チェンバロによる演奏は荒木 紅さんの CD を聴いてみた。
リュートによる演奏では Göran Söllscher という人の演奏が良かった ♪ …と思っていたが、実はリュートではなく「11弦ギター」による演奏だった…(^^;)。
原曲の「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番ホ長調」BWV1006 をキム・スヨン(Suyoen Kim、韓国/独、1987 - )の演奏で聴いた。なかなかいい ♪
キム・スヨンは韓国人の両親のもとドイツに生まれ、ドイツを拠点に活動しているヴァイオリニスト。ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団の第1コンサートマスターを務めている人のようだ。
♪ J. S. Bach: Violin Partita No.3 in E major, BWV 1006 | Suyoen Kim | Konzerthaus Berlin
そして、ヴァイオリン・パルティータ第3番 BWV1006 の「Preludio」「Gavotte en Rondeau」「Gigue」の 3つの楽章をラフマニノフがピアノ用に編曲している。
それをアンドレイ・ググニン(Andrey Gugnin、露、1987 - )が 2019年のチャイコフスキー・コンクールで弾いている音源(↓)があるのだが、これがとても素晴らしいのだ ♪
藤田真央くんも弾いていて、これもそれなりにいい感じなのだが、私は、この曲に関してはググニンの方が好みかな…(^^;)。
(BWV1006 transcription:トラックNo. 4〜6)
ちなみに、ラフマニノフも録音を残している。
『バッハの鍵盤音楽』 第16章「《クラヴィーア練習曲集 第2部》およびその他の作品」に含まれる作品。
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出典:
📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)
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- BWV968 アダージョ ト長調
- BWV995 組曲 ト短調
- BWV1000 フーガ ト短調
- BWV1006a 組曲 ホ長調
- BWV997 組曲 ハ短調
- BWV998 前奏曲、フーガとアレグロ 変ホ長調
出典:
📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)
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