2024年5月7日火曜日

Bach.KB.BWV829 パルティータ第5番:シフ、レヴィット、フェルツマン ♪

「J.S.バッハの全鍵盤作品を聴く」プロジェクト、今日は『バッハの鍵盤音楽』(→紹介記事)の第15章「《クラヴィーア練習曲集 第1部:6つのパルティータ》」から、「パルティータ第5番」ト長調 BWV829。


First edition: Leipzig, 1731


バッハの鍵盤組曲は《6つのパルティータ》でひとつの頂点に達する。彼は《フランス組曲》において、伝統的舞曲を新たにとらえ直し、鍵盤楽器の新しいテクスチュアを考案し、さらには模倣対位法とは対照的なギャラント的な旋律と和声を多く用いる、といったさまざまな試みを行っていた。こうした試みはまさにこのパルティータにおいて結実するのである」(出典:『バッハの鍵盤音楽』

パルティータはバッハが初めて出版した鍵盤作品である。1726年に第1番、1727年に第2番と第3番、1728年に第4番、1730年に第5番を個別出版。1731年に修正の上に合本とし「クラヴィーア練習曲集 第1部」(Clavierübung)として出版された。


パルティータ第5番 BWV829 は、 プレアンブルム、アルマンド、コレンテ、サラバンド、テンポ・ディ・ミヌエッタ、パスピエ、ジーグという構成。


今回は新しい聴き比べ方法を採用してみた。まず、プレアンブルムの冒頭 1分間ほどを聴き比べて気に入った演奏を選ぶ。

残った 9人のピアニスト(↓)で、次にアルマンド(A)の冒頭で聴き比べを行う。そこで残ったピアニストの聴き比べをコレンテ(C)の冒頭で…と繰り返して、テンポ・ディ・ミヌエッタ(M)のところで残り 3人となったので、この 3人の演奏を全曲通して聴き比べる。

下記のアルファベットは各楽章を示す。大文字は気に入った演奏、小文字はちょっとどうかな?…と感じた演奏。

  1. シフ ACSM
  2. グールド a
  3. レヴィット ACSM
  4. ペライア ACSm
  5. グード a
  6. ワイセンベルク a
  7. フェルツマン ACSM
  8. アシュケナージ Ac
  9. ニコラーエワ ACs


結果、シフ、レヴィット、フェルツマン(何となくお気に入り順)の 3人がパルティータ第5番のお気に入り演奏となった。

これまであまり印象に残らなかったイゴール・レヴィットが入ったのが自分でも少し意外だった。やや地味というかおとなしい演奏なので印象に残りにくい…?


アンドラーシュ・シフ(András Schiff、ハンガリー、1953 - )は、2007年9月にノイマルクトのホールで行ったライヴ録音を Spotify で聴いた。



YouTube ではこの CD の音源が見つからなかったので、別の音源。



イゴール・レヴィット(Igor Levit、露、1987 - )はじっくり聴くとなかなかいい感じ ♪




ウラディミール・フェルツマン(Vladimir Feltsman、露、1952 - )は全体的にはいい感じなのだが、プレアンブルムでの和音のアルペジオ弾きなど、ところどころ気になる部分も…(^^;)。

(BWV829:トラックNo. 27〜33)



参考:パルティータを全曲録音をしているピアニスト

  1. グレン・グールド:1955-82(sony)
  2. イェルク・デムス:1962-63
  3. アレクシス・ワイセンベルク:1966/ 4,6(1987)
  4. タチアナ・ニコラーエワ:1980
  5. アンドラーシュ・シフ:1983, 2007(ECM)
  6. リチャード・グード:4(1997)/ 2,5(1998)/ 1,3,6(2002)
  7. シュー・シャオメイ:1999
  8. ウラディーミル・フェルツマン:1999
  9. ジャンルカ・ルイージ:2005-07
  10. マレイ・ペライア:2007-09
  11. ウラディーミル・アシュケナージ:2009
  12. イゴール・レヴィット:2014
  13. ユアン・シェン:2015
  14. コルネリア・ヘルマン:2016-17
  15. アンジェラ・ヒューイット:2018
  16. シャガエグ・ノスラティ:2019

その他、パルティータを録音しているピアニスト

  1. マリア・ジョアン・ピリス:1(1994)
  2. ピョートル・アンデルシェフスキ:1,3,6(2002)+2(Carnegie Liive/2008)
  3. ダヴィッド・フレイ:4(2007)/ 2,6(2012)
  4. ジェレミー・デンク:3,4,6(2010?)
  5. ラファウ・ブレハッチ:1(2012)/ 3(2015)
  6. マルタ・アルゲリッチ:2


『バッハの鍵盤音楽』 第15章「《クラヴィーア練習曲集 第1部:6つのパルティータ》」に含まれる作品。

  1. BWV825 パルティータ第1番 変ロ長調
  2. BWV826 パルティータ第2番 ハ短調
  3. BWV827 パルティータ第3番 イ短調
  4. BWV828 パルティータ第4番 ニ長調
  5. BWV829 パルティータ第5番 ト長調
  6. BWV830 パルティータ第6番 ホ短調


出典:

📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)

✏️パルティータ (バッハ)(Wikipedia)

✏️バッハ :パルティータ 第5番 ト長調 BWV 829(PTNAピアノ曲事典)



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