First edition: Leipzig, 1731 |
パルティータはバッハが初めて出版した鍵盤作品である。1726年に第1番、1727年に第2番と第3番、1728年に第4番、1730年に第5番を個別出版。1731年に修正の上に合本とし「クラヴィーア練習曲集 第1部」(Clavierübung)として出版された。
今回は新しい聴き比べ方法を採用してみた。まず、プレアンブルムの冒頭 1分間ほどを聴き比べて気に入った演奏を選ぶ。
残った 9人のピアニスト(↓)で、次にアルマンド(A)の冒頭で聴き比べを行う。そこで残ったピアニストの聴き比べをコレンテ(C)の冒頭で…と繰り返して、テンポ・ディ・ミヌエッタ(M)のところで残り 3人となったので、この 3人の演奏を全曲通して聴き比べる。
下記のアルファベットは各楽章を示す。大文字は気に入った演奏、小文字はちょっとどうかな?…と感じた演奏。
- シフ ACSM
- グールド a
- レヴィット ACSM
- ペライア ACSm
- グード a
- ワイセンベルク a
- フェルツマン ACSM
- アシュケナージ Ac
- ニコラーエワ ACs
結果、シフ、レヴィット、フェルツマン(何となくお気に入り順)の 3人がパルティータ第5番のお気に入り演奏となった。
これまであまり印象に残らなかったイゴール・レヴィットが入ったのが自分でも少し意外だった。やや地味というかおとなしい演奏なので印象に残りにくい…?
アンドラーシュ・シフ(András Schiff、ハンガリー、1953 - )は、2007年9月にノイマルクトのホールで行ったライヴ録音を Spotify で聴いた。
YouTube ではこの CD の音源が見つからなかったので、別の音源。
イゴール・レヴィット(Igor Levit、露、1987 - )はじっくり聴くとなかなかいい感じ ♪
ウラディミール・フェルツマン(Vladimir Feltsman、露、1952 - )は全体的にはいい感じなのだが、プレアンブルムでの和音のアルペジオ弾きなど、ところどころ気になる部分も…(^^;)。
参考:パルティータを全曲録音をしているピアニスト
- グレン・グールド:1955-82(sony)
- イェルク・デムス:1962-63
- アレクシス・ワイセンベルク:1966/ 4,6(1987)
- タチアナ・ニコラーエワ:1980
- アンドラーシュ・シフ:1983, 2007(ECM)
- リチャード・グード:4(1997)/ 2,5(1998)/ 1,3,6(2002)
- シュー・シャオメイ:1999
- ウラディーミル・フェルツマン:1999
- ジャンルカ・ルイージ:2005-07
- マレイ・ペライア:2007-09
- ウラディーミル・アシュケナージ:2009
- イゴール・レヴィット:2014
- ユアン・シェン:2015
- コルネリア・ヘルマン:2016-17
- アンジェラ・ヒューイット:2018
- シャガエグ・ノスラティ:2019
その他、パルティータを録音しているピアニスト
- マリア・ジョアン・ピリス:1(1994)
- ピョートル・アンデルシェフスキ:1,3,6(2002)+2(Carnegie Liive/2008)
- ダヴィッド・フレイ:4(2007)/ 2,6(2012)
- ジェレミー・デンク:3,4,6(2010?)
- ラファウ・ブレハッチ:1(2012)/ 3(2015)
- マルタ・アルゲリッチ:2
- BWV825 パルティータ第1番 変ロ長調
- BWV826 パルティータ第2番 ハ短調
- BWV827 パルティータ第3番 イ短調
- BWV828 パルティータ第4番 ニ長調
- BWV829 パルティータ第5番 ト長調
- BWV830 パルティータ第6番 ホ短調
出典:
📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)
✏️パルティータ (バッハ)(Wikipedia)
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