2024年5月25日土曜日

Bach.KB.BWV998 前奏曲、フーガとアレグロ:やはりリヒテル?リフシッツもいい ♪

「J.S.バッハの全鍵盤作品を聴く」プロジェクト、今日は『バッハの鍵盤音楽』(→紹介記事)の第16章に含まれる「リュート作品」最後の 5曲目、「前奏曲、フーガとアレグロ 変ホ長調」BWV998。

「前奏曲、フーガ、アレグロ」という珍しい構成。タイトルはなく、前奏曲には「リュートもしくはチェンバロのための前奏曲」とだけ書かれている。




『バッハの鍵盤音楽』という本には次のように書かれている。

「前奏曲は、拍子、形式、テクスチャの点で、《平均律第2巻》の同じく変ホ長調の前奏曲に似ている。一方フーガは、コラール旋律『主イエス・キリスト、まことの人にして神よ』に似た主題で開始している」

私はむしろ、フーガの途中のこの辺り(↓)に聴き覚えがあるのだが、どの曲だか思い出せないでいる…(^^;)。




リュート作品を「鍵盤音楽」として取り上げる理由、およびリュート・チェンバロについてはこの記事(↓)を参照されたい。

《Bach.KB.BWV995 組曲 ト短調:無伴奏チェロ組曲をリュート・チェンバロで聴く ♪》


リュートまたはチェンバロのための作品なのだが、個人的にはピアノによる演奏で気に入ったものが二つほどあった。

一つは 3年前の記事にも挙げたスヴャトスラフ・リヒテル(Sviatoslav Richter、露、1915 - 1997)の優しい感じの演奏 ♪

♪ Bach - Prelude, Fugue & Allegro BWV 998 - Richter Bonn 1993


もう一つはコンスタンチン・リフシッツ(Konstantin Lifschitz、ウクライナ、1976 - )の演奏。リヒテルとは違う解釈のしっかりした弾き方で、こちらも好きだ ♪

♪ Johann Sebastian Bach: Prelude, Fuga & Allegro E flat Major BWV 998 - Konstantin Lifschitz


リュートでは、前回見つけた今村 泰典(1953 - )さんの「バッハ:リュート作品全集」(2018年、NAXOS)の中の演奏が気に入った ♪

♪ Bach: Complete Works for Lute /Yasunori Imamura:アルバム
(BWV998:トラックNo. 13〜15)

💿J.S.バッハ:リュート作品全集 /今村泰典



荒木 紅さんの弾くリュート・チェンバロは音色が独特でちょっと気に入ったかも ♪

♪ Bachissimo /Beni Araki :アルバム
(BWV998:トラックNo. 32〜34)

💿 Bachissimo /Beni Araki



『バッハの鍵盤音楽』 第16章「《クラヴィーア練習曲集 第2部》およびその他の作品」に含まれる作品。

  1. BWV971 協奏曲 ヘ長調(イタリア協奏曲)
  2. BWV831 序曲 ロ短調(フランス風序曲)

  3. BWV964 ソナタ ニ短調
  4. BWV968 アダージョ ト長調
  5. BWV995 組曲 ト短調
  6. BWV1000 フーガ ト短調
  7. BWV1006a 組曲 ホ長調
  8. BWV997 組曲 ハ短調
  9. BWV998 前奏曲、フーガとアレグロ 変ホ長調


出典:

📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)



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