初期作品の中でも有名な曲。やや過大評価されているかも…という解説もあったが…。
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出典:
📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)
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バッハの長兄ヨハン・ヤーコプがスウェーデン王カール12世に随行するため旅立つ際(1703年頃)に作られたということになっているが、異論もあるようだ。
6つの楽章につけられた標題?(↓)と物語性、そしてキャッチーな主題(メロディー)で人気なのだと思われる。
- アリオーソ、旅を思いとどまらせようとする友人たちのやさしい言葉 Adagio
- 他国で起こるかもしれないさまざまな不幸の想像
- 友人一同の嘆き Adagiosissimo
- 友人たちは(どうしようもないと知って)集まり別れを告げる
- 郵便馬車の御者のアリア
- 郵便ラッパを模したフーガ
有名な曲だけにたくさんのピアニストが録音している。YouTube の音源を 10本近く聴いた感じでは、昔のピアニストの方がいい味(しっとり感?)を出しているように思った。
ルドルフ・ゼルキン(Rudolf Serkin、ボヘミア、1903 - 1991)は何度か録音しているようだが、タイトルが間違って「BWV993」となっているものが多い…(^^;)。
参考(CD の記載が間違っている)
いくつかの気に入った演奏を挙げておく。シフはおまけ…(^^;)?
ルドルフ・ゼルキン:
スヴャトスラフ・リヒテル:
タチアナ・ニコラーエワ:
アンドラーシュ・シフ:
これ(↓)はチェンバロによる演奏。弾いているのは Peter Watchorn という人。使用楽器は "Hubbard & Broekman after Ruckers/Blanchet/Taskin, 1990"。
なお、『バッハの鍵盤音楽』の第6章「種々の初期作品」に含まれる作品は下記。
- BWV921 前奏曲 ハ短調
- BWV922 幻想曲 [前奏曲] イ短調
- BWV917 2つの主題による幻想曲 ト短調
- BWV963 ソナタ ニ長調
- BWV967 ソナタ イ短調
- BWV992 カプリッチョ《最愛の兄の旅立ちに寄せて》
- BWV965 ラインケンによるソナタ イ短調
- BWV966 ソナタ ハ長調
- BWV989 アリアと変奏 イ短調
📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)
✏️最愛の兄の旅立ちに寄せて(Wikipedia)
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