ある意味(私がイメージする)バッハらしくない作品? 最初にピアノで聴いたときの印象は、ロマン派とまでは言わないが古典派(ベートーヴェンあたり?)を先取りしているような感じさえした。ブレンデルやカツァリスの弾き方も影響しているだろうが…。
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出典:
📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)
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《J.S.Bach の鍵盤音楽》
《Bach.KB. BWV921:前奏曲 ハ短調、初期の力作・人気曲?リヒテル v.s. カツァリス ♪》
でも、チェンバロで聴いたときの印象も基本的には変わらなかったので、若きバッハの情熱がこもった作品なのかも知れない。トッカータ的な面も感じる。
この作品は 3つの部分からなる。一陣の風のように駆け抜ける激しい分散和音の走句による冒頭部、中間部の「フーガ」そして "presto" と書き込まれた終結部である。
中間部(↓)は短い音型が雨だれのように繰り返し現れるだけで、「フーガ」と呼ぶにはあまりに頼りないが、それを救っているのが冒険的とも言える転調である。
この曲は、アルフレート・ブレンデル(Alfred Brendel、オーストリア、1931 - )やエトヴィン・フィッシャー(Edwin Fischer、スイス、1886 - 1960)も録音している。シプリアン・カツァリスも…。
ブレンデル:
カツァリス:
Carles Marigó という初めて聞く名前のピアニスト(&作曲家?)の演奏もいい感じ ♪
チェンバロによる演奏も多い。ジャン・ロンドーの演奏がいい ♪
ジャン・ロンドー:
ヴィオレーヌ・コシャール:
ラース・ウルリク・モルテンセン:
なお、『バッハの鍵盤音楽』の第6章「種々の初期作品」に含まれる作品は下記。
- BWV921 前奏曲 ハ短調
- BWV922 幻想曲 [前奏曲] イ短調
- BWV917 2つの主題による幻想曲 ト短調
- BWV963 ソナタ ニ長調
- BWV967 ソナタ イ短調
- BWV992 カプリッチョ《最愛の兄の旅立ちに寄せて》
- BWV965 ラインケンによるソナタ イ短調
- BWV966 ソナタ ハ長調
- BWV989 アリアと変奏 イ短調
📘『バッハの鍵盤音楽』(小学館、2001年、デイヴィッド・シューレンバーグ 著)
✏️バッハ :前奏曲(幻想曲) イ短調 BWV 922(PTNAピアノ曲事典)
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