「ヴァイオリン協奏曲の王者」とも、あるいはメンデルスゾーンの作品64、ブラームスの作品77の作品とともに「三大ヴァイオリン協奏曲」とも言われている。(Wikipedia)
ラズモフスキー四重奏曲、ピアノ協奏曲第4番、交響曲第4番、オペラ《レオノーレ》などの傑作が次々と生まれた、充実した時期の作品である。
Op.61
🎼 List of works by Ludwig van Beethoven
その「充実した時期」を、ロマン・ロランは「傑作の森」と呼んだらしい。…のだが、その出典も、「傑作の森」に属する作品がどれを指すのかも、実は明確ではないようだ。
まぁ、科学の定義ではないので厳密ではなくていいのだが、気になるのでネットの記事を拾い読みした。
何となくまとめてみると、交響曲第3番「英雄」を書き上げた1804年から数年間、長くて10年間のようだ。主な作品としては、ピアノ協奏曲第4、5番、《ラズモフスキー》弦楽四重奏曲、交響曲第4~8番、ヴァイオリン協奏曲、オペラ《レオノーレ》改訂稿、ピアノ・ソナタ第23~27番など…。少しは分かった気になったかも…(^^;)?
…で、演奏の方であるが、実は、ヴァイオリンの音は苦手である(良さが分かっていない?)。オーケストラの弦楽合奏の響きは好きなんだけど…。
とくに高音のキーキー音が好きになれない。ピアノの高音部を力任せに叩いてキンキンした音を出すピアニストが嫌いなのと同じ理由かも知れない。
なので、数多(あまた)あるヴァイオリンの巨匠の名盤・名演奏から「お気に入り」の演奏を探すのは、私にとってはけっこう難しいことなのだ…(^^;)。
Spotify で「beethoven violin concerto」と検索すると 300枚以上の CD が出てくる(↓)。
なので、今回は YouTube の中から選ぶことにした。結果的には、私でも名前を知っている有名人ではなく、初めて名前を聞くヴァイオリニストの演奏になった。
それが、Arabella Steinbacher(アラベラ・美歩・シュタインバッハー、1981- )という女性ヴァイオリニストの演奏(↓)。ヴァイオリンの音色・響きが私の好み ♪
♪ Arabella Steinbacher - Beethoven Violin Concerto (24.10.2007)
これは、実はサントリーホールでのN響との共演。指揮者はネヴィル・マリナー。2007年10月24日のコンサートのようだ。
彼女は 2015年にも来日していて、ヘルベルト・ブロムシュテットさんの指揮で同じ曲を演奏しているのだが、そのときのインタビュー記事(↓)があった。
✏️ソリストインタビュー:アラベラ・美歩・シュタインバッハ(N響)
アラベラさんは、ミドルネームに「美歩」とあるように、ドイツ人の父親と日本人の母親との間に、ミュンヘンで生まれている。
3歳でバイオリンを始め、8歳のときから13~14年間、アナ・チュマチェンコに師事。2000年にヨーゼフ・ヨアヒム・ヴァイオリン・コンクール(ハノーファー)で入賞。CD も沢山出しており、ECHO KLASSIK賞(現 OPUS KLASSIK賞)なども受賞している。
ちなみに、彼女が使用している楽器は日本音楽財団から貸与された1716年製ストラディヴァリウス「ブース」というもの。本人公式サイトのプロフィールに "softly blossoming tone" という表現が載っていたが、彼女の弾く「ブース」の音色をよく表していると思う ♪
ちなみに、op.61 をベースにベートーヴェン自身がピアノ協奏曲に編曲した op.61a というのも存在している。ヴァイオリン協奏曲にはカデンツァを作曲しなかったベートーヴェンは、ピアノ用には 125小節のカデンツァを作っており、しかもティンパニーが入るという珍しいものである。
演奏機会・録音は少ないようだが、バレンボイムがロンドンフィルを弾き振りしたものが YouTube にあがっている。まぁ、たまに聴くにはいいかな…(^^;)?
♪ Beethoven Concerto for Piano and Orchestra in D major after the Violin Concerto , op.61
【関連記事】
《BTHVN op.40/50: ロマンスという名のミニ Vnコンチェルト ♪》
《BTHVN op.24: ヴァイオリンソナタ5番、心洗われる「春」 ♪》
《BTHVN op.47: ヴァイオリンソナタ9番「クロイツェル」ファジル・サイ ♪》
《All BTHVN 🎧》
0 件のコメント:
コメントを投稿