ベートーヴェン自身が標題をつけた唯一の交響曲。各楽章にも描写的な標題が付けられている。5楽章構成で第3楽章以降は連続して演奏されるなど、特徴的な作品。
Op.68
🎼 List of works by Ludwig van Beethoven
各楽章の標題は下記の通り。
- 田舎に到着したときの愉快な感情の目覚め
- 小川のほとりの情景
- 田舎の人々の楽しい集い
- 雷雨、嵐
- 牧歌 嵐の後の喜ばしい感謝の気持ち
また、ベートーヴェン自身によって「シンフォニア・パストレッラあるいは田舎での生活の思い出。絵画描写というよりも感情の表出」と記されているそうだ。
自然を描写しているといった解説も見かけるが、ベートーヴェンは、例えば森の中を散策するときの気持ちよさのようなものを表現しようとしたのかも知れない。
なので、今回は聴いていて「気持ちのいい」演奏を探すことにした。元々わりと好きな曲でもあるし、管弦楽の響きの美しさが問われる作品でもあると思うので…。
ところが、「お気に入り」演奏を見つけるのに思ったより時間がかかってしまった。
よく演奏される曲なので、YouTube にも沢山の音源がある。とりあえず "Beethoven symphony 6" で検索して出てきたものを片っ端聴いてみた。
カラヤンとかパーヴォ・ヤルヴィあたりで決まるのかと思いきや、どうも私の耳に(心に)しっくりくる演奏がなかなか見つからない。
バレンボイムもティーレマンも、カルロス・クライバーもバーンスタインも、ブロムシュテットもイツァーク・パールマンも、それなりにいいのだけれど、心地よさが足りない…?…少なくとも私の耳にはそう聴こえた…(^^;)。
演奏によっては、やや大袈裟な表現があったり、弦の響きに雑味のようなやや耳障りな印象があったりする。この作品には意図的な目立つ「表現」は似合わないのかも…。
YouTube の中であえて選ぶとすれば、クラウディオ・アバドの演奏(↓)かな?
そこで、Spotify で他の演奏を探してみることにした。いくつか聴いた中で、結果的に一番「心地よさ」を感じたのはマリス・ヤンソンス(Mariss Jansons, 1943/1/14 - 2019/11/30)+バイエルン放送交響楽団の演奏(↓)。2012年11月、ミュンヘンでのライヴ録音のようだ。
全体的にどちらかというと穏やかな印象。弦と木管の響きが美しい。わざとらしさがなく、「田舎での生活の思い出」を自然な感じで表現していると思う。
YouTube にこの演奏がないか、検索ワードに "Mariss Jansons" を追加して検索してみた。そうしたら、楽章ごとの音源が見つかった。
第3〜5楽章は連続して演奏されるのだし、一つの音源にして欲しかった。一応、プレイリスト(↓)を作ってみたのだが、やはり第3〜5楽章のつながりは変だし、運が悪いと CM動画が入ったりする…(^^;)。
それにしても、YouTube の検索機能、もう少し賢くならないものか? 普通に "Beethoven symphony 6" で検索しても、こういう音源も探せるようにして欲しい。
ところで、今回改めて思ったのは、この「ベートーヴェンの全作品を聴く」《All BTHVN 🎧》プロジェクト、大変なことを目標にしたな〜ということ。
この 2〜3日で「田園」交響曲を聴いた回数は、もしかすると、生まれてからこれまでにこの曲を聴いた回数と同じくらいになっているかも知れない…(^^;)?
全部の演奏を最後まで聴いた訳ではないので、そんなことはないとは思うが、少なくとも指揮者の数で言えば、これまでに聴いた指揮者の数を確実に超えていると思う。
まぁ、それはそれで楽しいのでいいのだが、今年中に全 138作品を聴き終えることができるかどうか、いよいよ不安になってきた…😓。
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