新型コロナの影響で世界的に移動が制限されている。そんな中、ドイツの Freiburg音楽大学では、入試のためのピアノ演奏を、自動ピアノ(ヤマハのDisklavier)2台をネットワークでつないだ形で実施したとのこと。担当教官は結果に満足だったようだ。
上の写真は Freiburg音大の試験会場?の様子。たぶん右の方で試験の担当教官が画面を見ながら、目の前の自動ピアノの音を聴いているのだと思われる。
ビデオのストリーミンで発生する音質劣化やノイズ、時間遅延などもなく、まるで受験者が本当に部屋にいるような印象だったと Christoph Sischka 教授は語ったそうだ。
プロのピアニストの演奏もかなり正確に再現できるようになった、最近の自動ピアノの精度向上(読み取りも再現も)のおかげだろう。
今回は、約 200人の受験者の内 3人が、東京と上海のヤマハセンターにある自動ピアノを使って受験(演奏)したとのこと。
合格が決まって、9月までにコロナの状況が収まってない場合には、授業(レッスン)にも同じやり方を使う可能性があるらしい。
エコロジカルな観点からも(一度のオーディションのためにわざわざ飛行機で移動する必要はない)、こういうやり方はもっと使われていいかも知れない…と同教授の言葉。
実は、Freiburg 音大の学内では 15年前から Disklavier をテレコンサートや授業で使用しているそうだ。
自動ピアノには、こういう使い方もあるだろうし、ピアノ学習のためにいろんな可能性を秘めていると思われる。
自分の演奏を録音(高精細 midi データとして)することで、音質を落とさずにゆっくり再生して問題点を見つけるとか、データを可視化することで、色んな分析もできる。
例えば、和音をデータでチェックすれば、同時打鍵ができているかとか、voicing(それぞれの音の音量バランス)とかを数字で確認することも可能だ。
ただ、そのデータを元に "AI" から色々指示されるのはちょっと嫌かも…(^^;)。
きっかけになった記事はコレ(↓英語)
✏️How Pianists In China Now Audition In Germany
中身の紹介記事はコレ(↓ドイツ語)
✏️Aufnahmeprüfung Mit Ferngesteuertem Klavier
(リモコン付ピアノ入試)
ちなみに、この記事によると、エルトン・ジョンは 2013年に 11カ国23カ所でのテレコンサートを Disklavier でやったようだ。
♪ Elton John Performs Rocket Man (Disklavier Remote Performance At Classic Pianos Portland)
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