✏️ピアノが進化! 演奏を録音してその場で編集できる「Spirio | r」をSteinwayが発表
SPIRIO は記録・再生などの操作を iPad で行うのだが、今回その iPad で、記録した演奏データを「編集」できる機能が追加された。その機能の説明はこうなっている(↓)。
- modify note velocity (dynamic)
- modify note duration (start- and end-times)
- correct wrong notes (remove or replace)
- modify pedal data (sustain and shift)
- delete or add time
英語のサイト(Steinway & Sons/ SPIRIO r)しか見つけることができなかったので、意訳してみると…。
- 音の velocity つまり打鍵速度を変えて音量を調整できる
- 音の始まりと終わりのタイミング(音の長さ)を変えることができる
- 間違った音符を修正できる(余計な音の削除、音の置き換え…)
- ペダルのデータを変更できる(サステインペダル、シフトペダル)
- 時間の削除と追加
音の強さとか長さを調整するのはいいとして、3. はミスタッチした音を正しい音にできるわけなので、真面目に練習している?者としてはどうかな〜?と思わないでもない。
4. は、あとでここを una corda にしよう…とかができるのかな? 5. は演奏の前後の不要な部分などを削除するのは分かるのだが、「追加」って何なんだろう?
もと理工系の私としてはとても面白いと思うし、大金持ちだったらすぐにでも買ってあれこれ遊んでみたいと思うのだが…(^^;)。本来の?(遊ぶ以外の、音楽的な?)使い方としてはどういうことが考えられるのだろう?
例えば、一生懸命練習した曲を最後に録音して、とてもよく弾けたのだけど一箇所だけミスタッチしてしまった。もう一度弾いて、もっとうまく弾ける自信がないので、一音だけ「編集」してとっておこう…とか?
ピアノの先生が生徒を指導するときに、生徒の演奏を記録したものをもとに「ここはもっとこうした方が良くなるでしょ」みたいなことを、「編集」機能で見せてあげる…とか?
ホントは先生が実演してくれる方がいいような気もするけれど、その場合、修正すべき点以外にも変わってしまう可能性があるので、生徒の演奏をもとに…というのも意味があるのかも知れない…?
作曲家が曲を作るときに、ああだこうだと実際にピアノを弾いてやる以外に、ある程度出来上がった作品をこの「編集」機能で色々試してみるのも、あるのかも知れない…。
…と、実際のものを触りもせずにあれこれ憶測しても始まらないのだが、ピアノの演奏データがどんどん性格にデジタル化することが出来るようになると、それを「デジタルデータとして編集」したくなるのは当然の流れかも知れない。
でも、例えばプロのピアニストが CD を出すときに、こういう操作をやっている…なんてことになったらちょっと興ざめでもあるし、やりすぎると「改ざん」みたいなことにもなりそうだ…(^^;)。
さらに、いま流行りの "AI" と組み合わせれば、作曲されたばかりの新しい曲を「グレン・グールドが弾くとこうなる」といった演奏も作ることが出来そうだし…。さて、この先そうなっていくのだろう?
とはいえ、音楽というのは、生身の人間が(下手くそな自分も含めて)一生懸命練習して、一回限りのリアルタイムの、大げさにいえば「一期一会」の演奏をすることに意味があるような気もするので、それは技術の進歩とは別のことだと思う…(^^)♪
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