✏️ピアノの練習をAIが指導 月1500円のアプリ登場
「楽意音楽」のアプリ画面 |
現在はビジネス(投資)面での注目度が高いようだ。つまり、本格的な普及はこれから…ということだろう。
「人間の音楽教師がトレーニングパートナーを務める」というシステムを提供している会社には「妙克信息科技(Miaoke Information Science and Technology)」「未来橙網絡科技(Future Orange Network Technology)」などがあり、それぞれ「VIP陪練」「快陪練」というシステムを提供している。
「陪練」を Google 翻訳すると「スパーリング」と出てくる。かなりの「鬼教官」?なのだろうか…(^^;)?
ちなみに、ラン・ランは「VIP陪練」の「企業スポークスマン」になっているらしい。
一方、AI技術を使ったアプリ「楽意音楽」を提供しているのは「縁音科技(YuanYin Technology)」という会社である。
創業者の 2人は、大学では電子工学や応用数学、人工知能などを専攻していたが、高巍氏はオーケストラに10年間所属した経験を持ち、顧羽鵬氏は世界的ピアニストのアーノルド・コーエン氏に師事した経験もあるという、ユニークな経歴の人物。
このアプリは、ユーザーの演奏を認識して、リアルタイムでミスを指摘したり評価をしてくれるそうだ。さらに、練習データをもとに練習計画を作ってくれたりもする。
面白いと思ったのは、プロの演奏による音源が 2万曲収録してあって、それを再生すると、画面上の楽譜にリアルタイムで演奏の過程が表示される…ということ。
テンポ、強さ、ペダルテクニック、運指なども同時に楽譜上に表示されて、プロがどのように弾いているかが分かるようになっている。ちょっと見てみたい気がする ♪
アプリの登録会員数は 2万人にのぼっており、週1000人のペースで増えているそうだ。毎日、平均で 3,000人が利用していて、平均利用時間は 1日50分とのこと。
中国の音楽教育市場は、かなり勢いがあるように見える。
2022年までに、その規模は 4,000億元(約6兆円)以上の規模に達すると言われており、中でも「オンライン指導」は1,000億元(約1兆5,000億円)に迫ると予想されている。
さすが 14億人の人口を抱える中国!とも言えるが、ここ数年、中国の音楽に対する関心の高まりやビジネスへのコミットメントは相当勢いを増しているように思われる。
今秋には、天津のジュリアード音楽院が開校する。中国高官肝入りのプロジェクトだ。
《天津ジュリアード音楽院:文化面でもJapan passing?》
今年 5月には、高額な賞金の音楽コンクールが北京で開催された。その立役者は、ヴァン・クライバーン・コンクールのトップを長年務めたリチャード・ロジンスキ。
《第1回中国国際音楽コンクールの賞金は $150,000 !!》
《中国国際音楽コンクールの結果:ジュリアードの18歳》
ピアノの生産台数では、中国はすでに世界一だし、ピアニストやさらには調律師でも、中国人の数が増えていきそうな気配である…。
《ピアニストも調律師もこれからは中国人の時代?》
《国際音楽コンクールのトレンド:中国が急成長?》
そういえば、今年のチャイコフスキーコンクールの公式ピアノに「長江 Yangtze River」という中国のピアノが選ばれたという驚きは記憶に新しい。
《チャイコン初日(1次1日目)を聴いて色々…♪》
まぁ、中国は人口も多いし財力もかなり大きいし、富裕層もどんどん増えているようなので、これからも音楽分野での中国の存在感はますます大きくなりそうだ。
日本も、量で敵わないとしたら「質」で頑張って欲しいと思うのだが…。
【関連記事】
《ピアニストも調律師もこれからは中国人の時代?》
《ラン・ランの弾く「エリーゼのために」はいかが ♪?》
0 件のコメント:
コメントを投稿