今度の日曜日に、児玉桃さんのリサイタルを聴きに行くことにした。プログラムは、
バッハ:イタリア風協奏曲 ヘ長調 BWV971
細川俊夫:エチュードⅠ~Ⅵ(2011~2013)
ドビュッシー:12の練習曲
である。以前から、日本の作曲家の現代曲とか日本人ピアニストに興味があったので、とても楽しみにしている。しかも、細川俊夫さんの曲を初演したのはこの児玉桃さんらしい。
もうひとつのドビュッシーの練習曲は、あまり聴いたことがないので、予習をすることにした。例によって、YouTubeを検索してみる。
最初に見つけたのは、音大生の発表会のようなものであった。悪くはない、一生懸命練習した成果を披露している感じ…。でも、12曲もあるので途中で少し飽きた。
次に見つけたのが、内田光子さんの全曲演奏。
これが実に素晴らしかった。1つめに聴いたものと同じ曲とは思えない。色鮮やかで、ダイナミックで、引き込まれる。一つ一つの曲が個性的な名曲に思える。
この違いは何だろう? 改めて「いい演奏とは?」という、ずっと(ときどき)考えているテーマを思い出した。少し違いを書き出してみる。
音大生(らしい人)の演奏
- ちゃんと弾けている、音も出ている
- 音の強弱や音色の変化もつけている
- でも12曲が同じトーンに感じられる
内田光子さんの演奏
- 曲の出だしからぐっとつかまれる感じ
- 内田さんが音楽をドライブ&コントロールしている感じ
- 音楽の流れや音色が変化に富んでいる(飽きない)
- 音色の幅が格段に広い
- 複雑な和音やメロディーがくっきり聴こえる
音の表面的な印象はこんな感じだが、たぶんそれ以上のものがあるのだろう。それが、音楽・曲に対する理解や共感の深さであったり、「音楽性」「芸術性」といわれるものなんだろう(と想像する)。
児玉桃さんの演奏は聴いたことがない。たまたまラフォルジュルネで名前を知って、たまたまリサイタルを見つけたのである。これもなにかの縁、という感じでチケットを購入した。初めて聴く印象を大事にしたいので、児玉さんの演奏はあえて検索していない。楽しみである♪
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