2014年2月25日火曜日

いい演奏とは…内田光子さんのドビュッシーを聴いて

今度の日曜日に、児玉桃さんのリサイタルを聴きに行くことにした。プログラムは、

  • バッハ:イタリア風協奏曲 ヘ長調 BWV971
  • 細川俊夫:エチュードⅠ~Ⅵ(2011~2013)
  • ドビュッシー:12の練習曲

…である。

以前から、日本の作曲家の現代曲とか日本人ピアニストに興味があったので、とても楽しみにしている。しかも、細川俊夫さんの曲を初演したのはこの児玉桃さんらしい。


もうひとつのドビュッシーの練習曲は、あまり聴いたことがないので、予習をすることにした。例によって、YouTubeを検索してみる。

最初に見つけたのは、音大生の発表会のようなものであった。悪くはない、一生懸命練習した成果を披露している感じ…。でも、12曲もあるので途中で少し飽きた。

次に見つけたのが、内田光子さんの全曲演奏。

Debussy 12 Etudes
(※以前リンクしていた動画が削除されたので別のプレイリストに入れ替え)


これが実に素晴らしかった。1つめに聴いたものと同じ曲とは思えない。色鮮やかで、ダイナミックで、引き込まれる。一つ一つの曲が個性的な名曲に思える。


この違いは何だろう? 改めて「いい演奏とは?」という、ずっと(ときどき)考えているテーマを思い出した。少し違いを書き出してみる。


音大生(らしい人)の演奏

  • ちゃんと弾けている、音も出ている
  • 音の強弱や音色の変化もつけている
  • でも12曲が同じトーンに感じられる

内田光子さんの演奏

  • 曲の出だしからぐっとつかまれる感じ
  • 内田さんが音楽をドライブ&コントロールしている感じ
  • 音楽の流れや音色が変化に富んでいる(飽きない)
  • 音色の幅が格段に広い
  • 複雑な和音やメロディーがくっきり聴こえる


音の表面的な印象はこんな感じだが、たぶんそれ以上のものがあるのだろう。それが、音楽・曲に対する理解や共感の深さであったり、「音楽性」「芸術性」といわれるものなんだろう(と想像する)。


児玉桃さんの演奏は聴いたことがない。たまたまラフォルジュルネで名前を知って、たまたまリサイタルを見つけたのである。これもなにかの縁、という感じでチケットを購入した。

初めて聴く印象を大事にしたいので、児玉さんの演奏はあえて検索していない。楽しみである ♪


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