昨日に続いてもうひとつ、初心者を苦しめているかもしれない「固定観念」について。
指馴らし兼「脱力」練習用に、少し前から譜読みを始めたのが、バッハの平均律第1巻第2番のプレリュードである。その出だし1~2小節目(下図)で引っかかったことがある。
一つは、1小節目の右手、出だしの5指(c)→2指(es)。5と2の指が届かずに弾きにくいと感じていた。
ここでの固定観念は、「ひとまとまりのアルペジオのようなパターンは、指をそれぞれの音(キー)に置いたまま弾くものだ」という思い込み。というより、もう一度そのキーを弾くときの安心感みたいなものがあって、指が離れがたいのである。
なので、解決方法は単に「弾いたら指をゆるめて離すこと」である。
二つ目は、2小節目の右手、5指(as)・3指(f)・2指(e)・3指(f)の箇所である。5指が黒鍵のため、2指・3指も上のほうにいって、es・fisの間に2本の指が挟まれる窮屈な形になって「弾きにくいなぁ」と思っていた。下図の青い数字(番号は指)。
この原因となる固定観念は、二つある。一つは上の例と同じで、5指をasに置いたまま次のキーを弾いているということ。
なので解決方法は、5指を弾いたら離すことに加えて、黒鍵に邪魔されない位置(赤い①②③)で弾くということである。手は少し斜めになる。これで、ずいぶんと楽に弾けるようになった。
まあ、基礎からピアノをやっておられる方には、何を今さらという話だと思う。が、素人は意外とこんなところで悩んでいるのデス。
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