《鍵盤音楽史:バッハ以前》の作曲家 17人目は、ゲオルク・ベーム(Georg Böhm, 1661-1733)。
ドイツ・バロック時代、テューリンゲン地方の有名な教会オルガニスト・作曲家。アンナ・マクダレーナ・バッハの音楽帳(1725年版)にある「ベーム氏のメヌエット ト長調」の作曲者と言われている。
ゲオルク・ベームは、1794年に北ドイツのハンザ都市リューネブルクの聖ヨハネ教会のオルガニストの職を得、終生その地位にとどまった。
バッハがリューネブルクに滞在していた2年間(1700-02)にベームの教えを受けたかどうかは不明だが、以下のようなことから親交があったと思われる。
後年、バッハが『6つのパルティータBWV825-830』を自費出版した際、ベームがその販売代理業務を引き受けている。
また、バッハの兄ヨハン・クリストフが、バッハのアルンシュタット時代(1703-07)に編纂した2つの大規模なアンソロジー(「メラー写本」と「アンドレアス・バッハ本」)にはベームの作品が数多く集められている。
ベームの代表作としては、ト短調の「プレルーディウム」(Prelude, fugue and postlude)と「組曲変ホ長調」が挙げられている。(下記の出典記事)
「プレルーディウム」のリュート風の分散和音による後奏部(postlude)は、バッハが「トッカータ ト長調 BWV916」の冒頭部分の終結部で借用している。
「組曲変ホ長調」は、フローベルガー以来のドイツにおけるフランス様式の組曲の伝統に従ったもので、4つの主要舞曲を A-C-S-G の順に配列している。
以上、主な出典は下記。
YouTube で、まずは「ゲオルク・ベーム: ハープシコード、オルガン曲全集」の一部(4枚CD の 1枚目)を聴いてみた。あまり、これといった曲は見つからず…。
Cemb:Simone Stella(シモーヌ・ステラ)
上の代表曲 2曲のうち、「プレルーディウム」ト短調はチェンバロとオルガンでかなり印象が異なるが、それぞれにちょっと面白い ♪
Cemb:Simone Stella(シモーヌ・ステラ)
Org:Wim van Beek(ヴィム・バン・ベーク)
もう一つの「組曲 変ホ長調」はチェンバロとピアノの演奏を聴いた。ピアノがなかなかいいので、弾けそうであれば試し弾きをしてみようかと思った ♪
Cemb:Rinaldo Alessandrini(リナルド・アレッサンドリーニ)?
Pf:Jens-Uwe Gremmel
あと、アンナ・マクダレーナ・バッハの音楽帳の「ベーム氏のメヌエット ト長調」も聴いてみた。易しい曲なので子供の演奏が一番気持ちが入っている気がした…(^^;)。
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