✏️WFMIC 3月5日の声明(Facebook)
国際コンクールからロシアやベラルーシの若い音楽家たちを差別・排除しないでほしい。彼らはロシア政府やそのイデオロギーを代表する者ではないのだから…という内容。
プーチンやロシア政府と、ロシア国民やロシア出身の音楽家などを同一視してはならない…という当然のことではあるのだが…。
エリザベート王妃コンクールは 3月9日に独自の声明を出している。…が、WFMIC の声明と比べると、何となくボンヤリしたメッセージになっているようにも見える。
コンクール自体のオープン性や規定(↓)を理由にして、誰も排除しないと言っている。でも、体操ワールドカップで「戦争支持を意味する"Z"マーク」を着けて表彰台に立った 20歳の選手のような参加者が出たらどうするのだろう? 難しい問題だ…。
"a candidate cannot be rejected on any ideological, linguistic, political, religious or racial basis"
現状を表現するのに「冷戦」("the toughest days of the Cold War")という言葉を使っていることも気になる。ウクライナの戦場はまさに "the Hot War" となって多くの人々が命を落としているのに…。
今のような状況だと、どうしてもロシアという国に関わる人やモノまで含めて差別・排除ということが起きてしまうのが世の常のようだ。残念なことではあるが…。
多くのロシア人がこの戦争に反対して行動していることや、戦争反対を表明しているロシア出身の音楽家や著名人がいることも忘れてはならないだろう。
…とはいえ、難しい問題だ。たとえば、国際ピアノコンクールでロシア人ピアニストが優勝して、それをプーチンが讃えるという状況は見たくない…と個人的には思う。
アレクサンダー・マロフェーエフ(20歳)は、戦争反対を表明しているにも関わらず、カナダ(モントリオール、バンクーバー)でのコンサートをキャンセルされてしまった。
「ウクライナ・コミュニティーからの圧力に加え、楽団員からの反発もある」というというのがその理由なのだが、今ひとつ釈然としないものも感じる。現場の雰囲気としては、とても開催できない…という判断だったのだろうが…。
いずれにしても、早くこの侵略戦争が終わることを祈るのみである。
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