フランス盛期バロック音楽の作曲家・オルガニスト。フランス古典オルガン音楽を極め、またフランス語カンタータの作曲家として名を残している。
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ルイ=ニコラ・クレランボーは、グラン=ゾギュスタン教会、サン=シュルピス教会などのオルガニストを務めたあと、1719年より恩師アンドレ・レゾンの後任としてグラン=ジャコバン教会のオルガニストとなる。
また、サン=シールの王室において、貧しい貴族の子女教育のための教師も務めた。その任期中に「フランス語カンタータ」を発案した。
クレランボーの作品はほとんどがカンタータ(教会、世俗)などの合唱曲が占めている。鍵盤音楽作品として主なものは、2つのオルガン組曲と 2つのハープシコード組曲である。その他、ヴァイオリンと通奏低音のソナタが 7曲ほど残されている。
作品カタログがあり、C.1〜C.239 の番号が付けられている。うち、鍵盤音楽は次の 5つ。
43: Harpsichord Suite No. 1 en C major
44: Harpsichord Suite No. 2 en C minor
45: Prelude for harpsichord in G major
46: Organ suite of the first tone
47: Organ suite of the second tone
クレランボーを調べているとき、「プレリュード・ノン・ムジュレ」"Prélude non mesuré" という言葉に出くわした。
「規則的なリズムを持たない無拍のプレリュード」というほどの意味で、小節線も音価の区別もなく、楽譜は主に全音符と自由な曲線で書かれる。音符の長さなどは演奏者の自由に(場合によっては即興に)任される。
クラヴサンではルイ・クープランが始めたようだが、クレランボーも組曲の中のプレリュードで同じような書き方をしている。
ただ、クレランボーの場合、ある程度の旋律や区切り(縦の点線)を入れているようだ。下記が「組曲第1番 ハ長調」のプレリュードの楽譜。
主な出典は下記。
2つのハープシコード(チェンバロ)組曲を中心に聴いてみた。
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