ピアノ作品としては「ピアノのための二つの小品」と、未完成(第2楽章まで)の「ピアノソナタ」しかない。あとは「ファゴットとピアノのためのソナタ」が一つ。
YouTube に上の CD が丸ごとアップされているのでざっと聴いてみた。
弾いているのは Emile Naoumoff(エミール・ナウモフ:ブルガリア、1962〜)というピアニスト。ナディア・ブーランジェ(Nadia Boulanger)の最後の弟子で、作曲家でもあるようだ。
二つの小品もピアノソナタも第一印象としては「よく分からない」「つかみどころのない」といった感じ…(^^;)。
ピアノソナタの方は第1楽章の出だしや途中に「おっ!♪」と思うような箇所があるのだが、残念ながら長続きしない…というか全体の音楽の流れが今ひとつピンとこない。
どちらかというと「現代音楽」を志向しているような感じなのだが、何となく中途半端な感じがしてしまう。ただ、ときどきグールドのピアノの弾き方を彷彿とさせるようなパッセージがあったりしてちょっと面白いところもある ♪
一番気に入ったのは「弦楽四重奏曲 Op.1」かな…(^^)♪
ネットの記事をパラパラ見ていて、グールドは「作曲家になりたかった」という青柳いづみこさんの記事(↓)を見つけた。そうだったんだ…と思った。
✏️「ぼくは作曲家になりたかった」(岩波「図書」2006年5月号:青柳いづみこ)
このなかで、作曲家にならなかった理由として、「ぼくの書く曲は音が古いって言われるんだ。七十年ぐらい、いや五十年かな」「多数派の意見によれば、調性の時代は終わったそうだ。でも、ぼくが求めるスタイルは違う」という言葉が引用されている。
聴いたときの印象が何となく分かったような気がした。
それと、この記事では『二十七歳の記憶』という映像作品(グールドのドキュメンタリー?)に触れておられるのだが、見てみたいものだ。
…と思って YouTube を探したら下記のようなプレイリストを見つけた。これが『二十七歳の記憶』かどうかは不明だが、面白そうなので後で見ようと思う。やや長い…。
あと、驚いたことに!解説記事(↓)もあった。なかなか内容のある記事だ。これによると、グールドの「ピアノソナタ」は 2003年にショット社から出版されているそうだ。
✏️楽譜から眺めるグレン・グールドの世界(演奏しない人のための楽譜入門)
参考:グレン・グールドの作品を収めた CD。
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