二日ほど前の Slipped Disc にこんな記事(↓)が載っていた。一瞬、シフがルツェルン音楽祭から追い出された!?…のかと思ったが、そんな筈はなく、5月に予定されていた公演がキャンセルになったという話だった…(^^;)。
これは元々 3月に予定されていたものが、5月16日〜18日に延期されて、さらに今回キャンセルとなったもの。ヨーロッパのコロナ禍はまだまだ収まりそうもない…😥。
…と、ここで「あれっ?」と思った。ルツェルンでは、春のイースター音楽祭と秋のピアノ音楽祭がなくなったんじゃなかったっけ?…と思って、昔の記事を検索したら、たしかに、2019年の 5月にこんなこと(↓)を書いている。
で、公式サイトの案内を見てみたら、メインは 4週間の夏の音楽祭(Summer Festival)なのだが、2020年からは、春と秋の週末に(3日間くらい?)著名アーティストや特別なテーマをフィーチャーした "extended musical weekends" というのをやることになったそうだ。下に関連する部分をコピペしておく。
The highlight of Lucerne’s Festival year is the four-week-long Summer Festival, which presents more than 100 events in venues all over the city.
Starting in 2020, LUCERNE FESTIVAL presents extended musical weekends, one each in the spring and the fall, which focus on distinguished artists or investigate special thematic contexts.
ついでに、サマーフェスティバルの内容をチェックしてみた。
期間は 8月10日〜9月12日。プログラムはすでに発表されているのだが、チケット販売は 5月17日から始まる…かもしれない(Tickets may be purchased online ...)という表現になっている。コロナ次第ということだろう。
プログラム(チケット販売)のページをざっと見てみると、ピアニストとしては以下のような有名人が並んでいる。
ラン・ラン、イゴール・レヴィット、デニス・マツーエフ、ユジャ・ワン、イェフィム・ブロンフマン、キット・アームストロング、アンナ・ヴィニツカヤ…
ダニエル・バレンボイムも登場するが、指揮者としてだろうと思われる。
他に、今回ルツェルン音楽祭へデビューするピアニストが二人。Daniel Ciobanu と Zee Zee。
Daniel Ciobanu(ダニエル・チョバヌ、1992〜)は初めて聞く名前だ。ルーマニアの新鋭ピアニストで、2017年のアルトゥール・ルービンシュタイン国際コンクールで第2位及び聴衆賞を獲得した人のようだ。
Zee Zee は中国のピアニストで、本名 Zhang Zuo。2017年に「オックスフォード・ピアノ・フェスティバル」というのを調べているときに初めて知った。
その時の印象は「音がクリアできれい。…その音でしっかり音楽が構築されていて、演奏が若々しいというか清冽というか、聴いていて好感が持てる」と書いている。
ダニエル・チョバヌの演奏を YouTube で聴いてみた。ルービンシュタイン国際コンクールでの演奏を二つほど。
上手いとは思うが、今ひとつ惹きつけられるものが少ない。秀才型? モーツァルトでは、見事に?音を外しているし、顔芸ももう少し控えめな方が…(^^;)。
「ルーマニアが生んだ逸材」と言われているらしいので、気を取り直して?デビュー CD(↓)をざっと聴いてみた。…が、印象はあまり変わらず…。
曲目は下記。
- プロコフィエフ:ピアノソナタ第7番変ロ長調op.83「戦争ソナタ」
- エネスク:組曲第3番op.18より第7曲<夜の鐘>
- ドビュッシー:前奏曲集第1集から 6曲
- リスト:巡礼の年 第2年「イタリア」~ダンテを読んで-ソナタ風幻想曲
参考✏️プロコフィエフ、エネスク、ドビュッシー、リスト/ ダニエル・チョバヌ(Tower Records)
ちなみに、藤田真央と同じ音楽事務所 Intermusica に所属しているようだ。たまたまこの記事を見ていて、顔写真があるのに気がついた…(^^)♪
Zee Zee の方も久しぶりに聴いてみた。こちらは、リストもシューマンもいい感じの演奏だと思う。ただ、昔聴いたときの「清冽さ」のようなものは薄れたかも知れない…。
♪ Zee Zee plays Franz Liszt Spanish Rhapsody
♪ Zee Zee plays Robert Schumann Abegg Variations Op.1
まぁ、このサマーフェスティバルもコロナの状況しだいということになるのだろう。
早く収まってほしいという願いとは裏腹に、「第4波」という言葉がちらほら聞こえてきていて、実感としては「不安」しかない…😥。
でも、ルツェルン音楽祭、何とか頑張ってほしい ♪
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