✏️THE RESULTS ARE IN!
今回はセミファイナルあたりで、突出した「お気に入り」候補となりそうなピアニストはいないことが分かったので、聴き方の密度(興味)が薄れたというか…(^^;)。でも、その分、ファイナルは気楽に作品や演奏を楽しんで聴けた。
楽しめた理由の一つは選曲がヴァリエーションだろう。5人のファイナリストがそれぞれ違う曲を弾き、しかもコンクールにありがちなガンガン系(プロコフィエフ)は1曲だけ。
- joša Jurinić: Mozart – Concerto in C minor K491
- Anna Geniushene: Prokofiev – Concerto No.3 in C major Op.26
- Mario Häring: Beethoven – Concerto No. 1 in C major Op. 15
- Xinyuan Wang: Schumann – Piano Concerto in A minor Op.54
- Eric Lu: Beethoven – Concerto No.4 in G minor Op.58
場所は Leeds Town Hall に移って、Edward Gardner 指揮の The Hallé Orchestra との共演。会場にはファイナリストの出身国の国旗が…。国代表じゃないんだけど…(^^;)。
選曲については、ちょっとした仕掛け?がある。コンペチタは 2つのグループ(↓ 各10曲)からそれぞれ 1曲ずつを選ぶ。で、ファイナリストに決まった時点でどちらを演奏するかを審査員から指定される。
グループ1 にはプロコフィエフとかは入ってない。グループ2 にはプロコフィエフ 2曲、ラフマニノフ 3曲とかが入っている。結果、グループ1 から 3曲が指定され、プロコフィエフはゲニューシンの 1曲だけに…。
本当は、指定されなかった曲が何だったのか、各コンペチタが何を選んだのか知りたいところだ。聴く方としてはいろいろ楽しめて、いい結果になったとは思うが…。
協奏曲 Group 1
Bach :D minor, BWV1052
Beethoven :No.1 in C major, Op.15
No.3 in C minor, Op.37
No.4 in G major, Op.58
Haydn :D major, Hob: XVIII:11
Mendelssohn :No.2 in D minor, Op.40
Mozart :D minor, K466
E flat major, K482
C minor, K491
C major, K503
Beethoven :No.1 in C major, Op.15
No.3 in C minor, Op.37
No.4 in G major, Op.58
Haydn :D major, Hob: XVIII:11
Mendelssohn :No.2 in D minor, Op.40
Mozart :D minor, K466
E flat major, K482
C minor, K491
C major, K503
協奏曲 Group 2
Bartók :No.3, Sz.119
Brahms :No.2 in B flat major, Op.83
Chopin :No.2 in F minor, Op.21
Liszt :No.2 in A major, S125
Prokofiev :No.2 in G minor, Op.16
No.3 in C major, Op.26
Rachmaninov :No. 1 in F sharp minor, Op.1
No.4 in G minor, Op.40
Rhapsody on a Theme of Paganini in A minor, Op.43
Ravel :G major
Schumann :A minor, Op.54
Brahms :No.2 in B flat major, Op.83
Chopin :No.2 in F minor, Op.21
Liszt :No.2 in A major, S125
Prokofiev :No.2 in G minor, Op.16
No.3 in C major, Op.26
Rachmaninov :No. 1 in F sharp minor, Op.1
No.4 in G minor, Op.40
Rhapsody on a Theme of Paganini in A minor, Op.43
Ravel :G major
Schumann :A minor, Op.54
昨日は 1日目の 3人(ユニリッチ、ゲニューシン、ヘリング)を録画で聴いて、その時点でユニリッチとゲニューシンの入賞はないかな?と思った。
3人の中ではマリオ・ヘリングが「音楽の流れ」を感じさせる演奏で、一番良かったように思う。私がベートーヴェンを好きなせいもあるかも知れないが…。
ユニリッチのモーツァルトは一部もたつき感があり、聴き終わったあとの満足感はあまりなかった…。ゲニューシンのプロコフィエフは、出だしからオケのテンポについていけてない感じがあり、全体的に重い印象。
そうすると、エリックの入賞は濃厚だと思ったのだが、あとは Xinyuan Wang を聴いてみないと分からないな…と思って寝たのが昨夜のこと…。
今朝(9/16)になって、ワンとエリック・ルーを聴いた。
ワンのシューマン、悪くない。この人は音もいいし表現しようという意思も伝わってくる。…のだが、なぜか私の好みとは微妙にずれている感じがする。もしかすると、フレージングの単位がやや短いのかも…?
エリックのベートーヴェン 4番は出だしからいい感じ。全体的にも、エリックのきれいな音が生きた演奏になっている。曲との相性も良かったのかも…。でも、何よりも、他のコンペチタと比べると「音楽」になっている、オーケストラとのアンサンブルもいいし、主張すべきところもきちんと表現されていた。カデンツァも良かった ♪
で、結果は 1位 Eric Lu、2位 Mario Häring、3位 Xinyuan Wang。終わってみれば、順当な結果になっているのかな…。
さて次の興味は、今回の「新装開店」のリーズ国際ピアノコンクールはどう評価されるのか?「ポール・ルイス改革」の結果やいかに?というところ。
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フェスティバルとか付帯イベントとかを華やかにしても、賞金や入賞者へのフォローアップを手厚くしても、結局は、コンクールにポテンシャルの高いピアニストが集まるかどうかというところが一番大きいのだと思う。
今回の入賞者がこのあとどんな活躍を見せてくれるのか、そこにかかっているのかも。そういう意味では、これをバネにエリック・ルーが飛躍してくれると嬉しいのだが…(^^)♪
それと、最初はあまり注目していなかったマリオ・へリングもお母さんが日本人ということらしいので、このあとちょっと気にしていようかと思っている ♪
コンペチタの皆さん、お疲れ様でした。楽しい時間をありがとう…(^^)♪
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